大瀧詠一さんはご存知でしょうか。ええもちろんあの大瀧詠一さんです。ちょっと古い話になるので年齢が分かってしまいますが。
子供の頃三ツ矢サイダーのCMの歌が新鮮でしたが、手塚さとみさんの記憶が強かったんですね。でも調べたら大瀧さんの歌が使われていた年は、風吹ジュンさんと秋吉久美子さんのようですね。どちらもとても可愛くて記憶に残っています。
大瀧詠一さんを本格的に好きになったのはやはり1981年3月21日発売の「A LONG VACATION」からですが、今でもよく聞いています。その時々の思い出もよみがえり、今でも新鮮ですしとても甘酸っぱい(古いですが)アルバムです。
2年前に「DEBUT AGAIN」が発売されたときはアマゾンで予約して買いましたが、この中の「風立ちぬ」も想い出深く、今でもカラオケでは歌います。言うまでもなく松田聖子さんの歌ですが(一番好きな歌です)、「DEBUT AGAIN」の音源は、大瀧さんが一度だけコンサートで歌ったライブでのものですね。YouTubeでは聞いていた幻の音源ですが、1981年12月3日に渋谷公会堂で行われたあの伝説の「ヘッドフォン・コンサート」からのライブ音源です。
実はこのコンサートは見に行きましたので、今でも記憶に残っています。大学1年の暮れでしたか。全体の記憶はあいまいなんですが、この曲のファンだったこともありよく覚えています。かなり照れながらのMCでした。
席はステージをやや右手に見る2階席でした。と、このあといろいろ書こうと思って何気なしに検索したら、私の記憶より詳しく書いてあるブログがありましので、そちらを貼っておきます。
https://blogs.yahoo.co.jp/tsus_h/55958754.html?__ysp=5aSn54Cn6Kmg5LiAIOODmOODg%2BODieODleOCqeODsw%3D%3D
前振りが長くなりましたが、今日は遺言書の「後継ぎ遺贈」について書きます。
後継ぎ遺贈とは、「ある資産をAさんに遺贈するが、Aさんがもし亡くなった場合はAさんの相続人ではなく、第二次的に他のBさんに遺贈させる」というものです。
心情的にも実務的にもありがちだと思いますが、例えば、Aさんは普段からとても親しい間柄だし優秀なので資産を引き継がせたいが、もしもの場合にはその息子には引き継がせず、その資産を活かせる別のBさんに贈りたいという趣旨のものです。
この種の遺言の効力については諸説ありますが、結論からいうとその有効性をめぐって争いになる可能性が高く、できれば避けたほうが良いと思われます。理由として後継ぎ遺贈については、民法には法定相続のような規定がなく、是非の判断はその解釈に委ねられるからです。
どうしてもご自分で筋道を付けておきたい場合には、後継ぎ遺贈によって不確実なものやトラブルの種を残すより、信託等の別の方法を検討されることをアドバイスいたします。
Related Posts
今日は不法行為について書いていきます。
「不法行為」とは、故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害すること言い、これを侵害した者はこれによって生じた損害を賠償する責任を負います。交通事故も不法行為に当たります。
法学的には「不法行為」は、
①被害者の救済を図る損害補填的機能
②将来の不法行為を抑止する予防的機能
③加害者に制裁を加える制裁的機能
を有するとされています。
不法行為の成立要件は次のとおりです。
①加害者に故意または過失があること
②権利または法律上保護される利益の侵害があること
③損害が実際に発生していること
④権利や利益の侵害と損害との間に因果関係が存在すること
⑤加害者に責任能力があること
です。
①の「故意」とは、自分の行為によって権利や利益の侵害が発生することをわかっていながらすることであり、「過失」とは損害の発生を予測して、あらかじめ防止すべき義務を怠ることを言います。
②については加害行為の内容や程度を加味し、個別具体的な判断が必要になります。必ずしも法律上保護されていない利益であったとしても、救済の対象となる場合があります。
③の損害については、財産的な損害はもちろんですが、慰謝料などのような精神的な損害もあります。
④の因果関係については、先に記事にしました416条の「通常生ずべき損害」と「予見することができる特別の損害」の規定を類推適用して、「相当因果関係」が認められる範囲で損害賠償を請求することができます。
⑤の責任能力とは自己の行為の責任を弁識できる能力を言います。民法上の責任無能力者とは、12才未満の者や心神喪失者などを指します。ちなみに刑法上では14才未満の者や心神喪失者等を指します。
不法行為が成立した場合には、被害者に損害賠償請求権が発生します。相続との関係では、この損害賠償請求権は被害者の生前の意思表示にかかわらず相続の対象となります(判例)。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry44.html
賠償の方法は原則金銭賠償になります。例外として名誉毀損裁判の場合には、名誉回復措置となることもあります。
この損害賠償を請求する権利者についてですが、不法行為を受けた被害者は当然請求者になりますが、不法行為が生命を侵害した場合やそれに匹敵する内容の場合には、被害者の父母や配偶者および子は「慰謝料」を請求することができます。
なおこの不法行為に基づく請求権についても消滅時効があります。被害者等が損害及び加害者を知ってから3年で消滅時効にかかり、不法行為の時から20年で除斥期間とされ消滅します。
除斥期間とは時効のように中断や停止が認められず、期間の経過とともに当然に権利が消滅する期間を言います。なお2020年4月1日施行の債権関係の民法改正においては、20年は除斥期間ではなく時効期間であることが明記されました。
https://www.gyosei-suzuki-office.com/category8/category10/entry36.html
最後に不法行為における過失相殺について触れておきます。
過失相殺は債務不履行の記事でも書きましたが、債務不履行の相殺については発生すれば必ず必要的に行われる相殺であって、責任軽減だけでなく免責もすることができました。
一方不法行為における過失相殺については、損害賠償の額を減額できるだけであって不法行為の責任を免責することはできません。またその減額についても必ずなされるものではなく、過失の態様によって任意的に判断されます。
なお被害者の過失には、被害者本人と身分上、生活関係上一体をなすと見られる者の過失も含まれます。例えば子供が道路を飛び出して自動車にはねられた場合には、一緒にいた母親も監督不十分で過失責任も問われます。ここではあくまで身分上、生活関係上一体をなすことが要件になりますので、監督していた保母さんなどの責任は過失相殺されません。
READ MORE
今日は、建設業許可を受けた後にしなければいけないことについて書いていきます。
新規許可後の変更届けや主任技術者の配置については先に書きました。それとは別に、建設業許可業者については事務所や工事現場に標識や帳簿類の設置義務が発生します。
まず標識とはどのようなもので、どのような内容を明記しなければならないのでしょうか。建設業許可を受けた建設業者は建設業法によって、すべての店舗および工事現場において標識を掲げなければなりません。標識とはつまり看板のことです。私たちも工事現場などでよく見かけますね。
建設業はその社会的責任も大きいため、許可を受けた業者であることや具体的な工事を行うことのできる業種内容についてなどを周知するために、事務所に標識を掲示しなければなりません。
また工事現場は工事の内容によっては多くの危険が伴うにもかかわらず、多くの業者が関与しており責任の所在もあいまいになりがちです。その責任の所在をはっきりさせそれを公衆に周知するために工事現場にも標識を掲示しなければなりません。
ではそれぞれの標識について詳しく見ていきましょう。まず店舗への標識の掲示についてです。建設業許可を受けた建設業者は、本社のみならずすべての店舗ごとに、定められた様式に従って一定の項目を記載した標識を掲示しなければなりません。記載する項目は次のとおりです。
①一般建設業か特定建設業かの区別
②許可年月日と許可番号、および許可を受けた建設業種
③商号または名称
④代表者の氏名
⑤その店舗で営業しているすべての建設業の業種です。
材質や色についての定めはありませんが、大きさは縦35Cm以上横40Cm以上のものと決まっています。材質はアクリルやステンレス、スチールのもの、色は白やシルバー、あるいはいわゆる金看板が多いようです。更新や現場ごとの作り直しに費用がかかりますので、防水処理を施した印刷物でも構いません。
一方、建設工事現場への標識の掲示についてはどのような規定があるのでしょうか。建設業許可を受けた建設業者はすべての建設工事現場ごとに、定められた様式に従って一定の項目を記載した標識を掲示しなければなりません。元請負業者や下請業者、二次以下下請負業者の区別なく、また公共工事や民間工事の区別なく掲示する必要があります。記載しなければならない項目は、
①一般建設業か特定建設業かの区別
②許可年月日と許可番号および許可を受けた建設業
③商号または名称
④代表者の氏名
⑤主任技術者または管理技術者の氏名です。
こちらの大きさは縦25Cm以上横35Cm以上のものでなければなりません。そして公衆が見やすい場所に掲示しなければならないとされています。
看板類は配布等はされませんので、各自業者等に発注し作成する必要があります。なお建設業許可は5年ごとに更新となりますので、その都度新たな許可年月日に更新する必要があります。
次に帳簿の備付けと保存義務について見ていきましょう。帳簿に関しては、営業所ごとに帳簿を備付けて添付書類とともに保存する義務があります。内容に関しては細かい規定があり、
①営業所の代表者の氏名および代表者となった年月日
②注文者および締結した建設工事の請負契約に関する事項
③発注者(宅建業者を除く)及び締結した住宅を新築する建設工事の請負契約に関する事項
④下請負人と締結した下請負契約に関する事項です。
また添付書類に関しては次の書類を保存する義務があります。
①.契約書および変更契約書またはその写し
②特定建設業者が一般建設業者へ建設工事を下請けさせた場合に、支払った下請け代金の額及び支払手段を証明する書類(領収書等)またはその写し
③請負った建設工事が施工体制台帳を作成しなければならないものである場合は、当該施工体制台帳全部または必要事項が記載された部分に関する書類です。
保存期間については、
①帳簿及び添付書類とも5年間
②住宅の新築工事の場合は10年間
の義務があります。
READ MORE
そろそろビールが一段とおいしい季節になってきました。今週は暑さも一息ですが、そろそろビアガーデンもオープンしてきましたね。
以前は飲み会でも「とりあえずビール」が定番でしたが、10年ほど前からお酒の嗜好の多様化が進んだりあるいは若者の酒離れが進んだりして、ビール離れが進んできました。1杯目からまずはビールではなく、チューハイやハイボールやらが花ざかりです。
お酒をあまり飲まない方は、ビールの苦味(くみ)が苦手なんでしょう。先週サントリーさんの特定のウイスキー原酒が底をついたというニュースがありましたが、隔世の感があります。ジャパニーズウイスキーの原酒がなくなるなんて。
ウイスキー需要は2000年代後半までずっと継続して右肩下がりでしたので、貯蔵樽も多くあったようです。もちろん熟成には年数がかかりますが、工場の規模から言えば仕込むスペースなどしれているでしょうし、具体的な数字はわかりませんが、それだけ高額品の伸びるペースが予想外だったということでしょうか。
サントリーさんがハイボールに火をつけたのを皮切りに、ここにきて一層チューハイも度数が7-9%のものが多く発売されてきました。ひと頃は女性をターゲットにした3%ものが人気を博しましたが、完全にシフトチェンジした感があります。
業界ではチューハイ類を称して「低アル」カテゴリーと区分していましたが、これでは「高アル」と呼んだ方がふさわしいくらい。当方も飲み過ぎの感があるので、ノンカロリーで甘くないアル度の低いものを探しているんですが、これがないんですよ。
ウイスキーは一過性のブームではなく、今までは飲まず嫌いで飲んでいなかった、新しいお酒が加わったと認知されているのではないでしょうか。以前はオヤジの酒などと揶揄されて、あるいは度数の高いイメージから、最初から選択肢として加わっていなかったんですが。
ウイスキーはいわゆる甲焼酎同様、割ってしまえば強い癖もなくカロリーも低い。おまけに蒸留酒はビールやワインのような醸造酒とちがって、悪酔いしません。それに定番のジャパニーズウイスキーはスコッチやバーボンと違ってとにかく飲みやすい。角瓶などその最たるもので、ストレートで飲んでも飲みすぎてしまいます。裏を返せば個性がないというか。ひと頃はストレートでばかり飲んでいましたが、角瓶は飲みすぎてしまい非常に危険でした。
ストレートで喉の焼け付く感を味わうには、バーボンがおすすめです。バーボンはジャックダニエルやターキーが特に好きです。フォアロゼも粗野でチープな味わいが良いと思います。昔はヘンリーマッケンナが好きでした。
私もハイボールを飲みだしてから、ビールの苦味(くみ)が苦手になりました。昔はビールしか飲まなかったんですが。お酒をよく飲む男性にとっては、度数の低いお酒は「損した感」がありましたが、今は「得した感」ってやつですか。ただでさえ苦しいビールメーカーにとっては、痛し痒しの状況ですね。
お酒の中で一番おいしいと思うものはコニャックです。いまではあまり飲みませんが。あとダークラムとシェリーですね。って、どれも糖分が多くて今は自主規制です。バブルの頃は高価なワインも普通に売れていましたので、扱っていたシャトーワインの社内試飲会も行っていました。これも普通にシャトーマルゴーやロートシルトなどのビンテージもみんなで比較していました。味は忘れないもので、良い経験になっています。
もう時効ですが、この頃の課の旅行では地場の永田屋さんという酒卸さんからしこたまワインを買い付けて旅先で飲み明かしたこともありました。目玉はロマネコンティとラターシュでしたが、ビンテージは忘れましたが、ロマネが15万円、ラターシュが4万円でした。もちろん他のシャトーワインも色とりどりで。でも真打が登場する頃にはみんなベロベロで、価値などわかったものではありませんでした。
READ MORE
今日は遺産分割協議について書いていきます。
「遺産分割協議」とは、相続人全員で相続財産の配分や分割方法を決める協議をいいます。通常は遺言書がなかった場合に行われますが、遺言書があってもその相続分を変えるために行う場合もあります。
相続財産は分けることが容易である現金預貯金等だけでなく、通常は分けることが困難な家などの不動産である場合が多く見られます。そのような財産も相続税を納める等の都合もあり、定められた期限内にはその配分を決める必要が出てきます。
遺産分割協議は通常、相続人の代表者が中心となって進めていきます。代表者は多くの場合は一番たくさん財産を相続する者がなりますが、行政書士等の代理人の場合もあります。
協議の進め方は、概ね次のとおりになります。
①まず遺言書を探します。
②相続人を確定し、「相続人関係図」を作成します。
③相続財産を確定し、「財産目録」を作成します。
④相続人全員に連絡を取ります。
⑤遺産分割協議案を作成します。
⑥遺産分割協議開催の段取りをつけます。
⑦遺産分割協議書の案をもとに相続人全員参加の遺産分割協議を行います。
⑧相続人全員の合意により相続分を決めます。
⑨遺産分割協議が成立したら「遺産分割協議書」を作成します。
⑩遺産分割協議書をもとに、金融機関の手続きや不動産の相続登記等を行います。
以上の段取となりますが、遺言書があれば基本はそれに従って相続を行うこととなります。協議を行ったあとで遺言書が発見された場合は、相続人の主張によっては相続のやり直しとなる場合もありますので、まずは遺言書を探します。
探すのは可能性の高いところから当たりますが、親しい知り合いに士業の方などがいた場合は、そちらに相談がなかったかの確認をとります。それから公証役場に行き、公正証書遺言の存在を確認します。そこでもない場合は銀行の貸金庫や自宅を探します。
遺言書があった場合は、基本的にはそれに従いますが、自筆遺言の場合は家庭裁判所に検認の手続きをとり、その後は遺言書の真偽や合法性を確認します。最初に相続人全員での協議が整えば、遺言書があってもその合意が優先すると書きましたが、遺言執行人がいる場合はその者の執行義務との兼ね合いもありますので、必ず遺言執行人と事前に打ち合わせを行ないます。また被相続人の意思を尊重するという意味からも、出来る限りは遺言書に沿う形の執行が望まれます。
次は相続人および相続財産を確定します。相続人については通常はわかっている範囲での協議になりますが、前妻の子や認知している非嫡出子も相続人となりますので、戸籍をたどって相続人関係図を作成します。相続手続きで必要となる場合がありますので、一般的には作成することをおすすめします。
財産については心当たりのある金融機関に問い合わせを行い、また不動産等の登記簿を確認します。こちらも財産目録を作成します。そしてこれらをもとに遺産分割の案を作成します。基本的には法定相続分をもとに、相続人の寄与分や不動産の実態(配偶者が自宅に居住している等)を鑑み配分を行います。
それからその案をもとに協議を行うことになりますので、まずは相続人全員に連絡をとり、遺産分割協議を開催します。ここで注意することは、遺産分割協議は相続人全員の参加が必要となることです。海外等に居住し参加できない者も原則は参加するものとなりますので、もし参加できない場合には事前に、他の意見に従う等の同意書を取得する必要があります。
やっかいなのは行方不明者がいた場合の措置であり、この場合は家庭裁判所に「失踪申告の申し立て」等を行うこととなります。また成年被後見人等の制限行為能力者がいる場合は後見人等の代理が必要となり、未成年がいる場合は「特別代理人」による代理が必要となります。
未成年は基本的に法律行為は行えませんので、その場合は代理人が必要になります。通常の代理人はその親がなることが一般的ですが、相続の場合はその親と子で同じ相続人という利益相反の立場となるため、代理人となることができません。そのため家庭裁判所に特別代理人選任の申し立てを行うこととなります。
それらの者が整いましたら遺産分割協議を行い、原案をもとに協議を整います。協議が成立した場合は、その内容で遺産分割協議書を作成することとなります。金融機関等の相続において必要となるため、協議書はたとえ親子2人での協議の場合であっても作成します。協議が成立しなかった場合は家庭裁判所への調停の申し立てを行い、それでも整わなければ裁判ということになります。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry62.html
READ MORE
前回記事の、共同相続人に成年後見人がいる場合や、行方不明者に財産管理人が指名された場合の遺産分割協議です。
当然これらの者は共同相続人の代理人になりますので、遺産分割協議に参加し、これらの者も含めた全員の合意で協議が成立することになります。
しかしこの成年後見人や財産管理人は共同相続人の権利代弁者でありますので、職責上、決して不利な内容で合意することはありません。
協議の成立に有効な条件であっても、むやみな妥協は代理人の責任問題になりますので、必ず法定相続分以上のものを主張されます。不必要な上積みは要求されませんが、客観的に見て常識的な数万円程度の譲歩しかなされません。
ですので遺言がない相続の場合に、共同相続人間で生前の故人が口にしていた意思とおりに遺産分割が合意されつつある場合でも、このような代理人が介入した場合には、法定相続分を下回る額で合意に至ることは容易ではありません。
READ MORE
今日は相続にも大きく関係してくる、親族というものについて書いていきます。
相続を受けることのできる者(相続人)は「相続人」である「配偶者」「子」「直系尊属」「兄弟姉妹」になりますので、親族の範囲を見た上で、これらの者がどの位置にいるのかを見てみます。
また今回成立した相続関係の民法改正において、「相続人以外の親族の貢献を考慮する方策」が加えられましたので、今まで以上に「親族」という言葉が使われる機会が多くなると思います。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry69.html
「親族」とはどのようなものを言うのでしょうか。民法における「親族」とは、次の者を言います。
①6親等以内の血族
②配偶者
③3親等以内の姻族
です。
まず「血族」とは、血縁関係のある者相互間(誰から見てもお互いに)および、法的に血縁があると制度上みなされる(擬制)者相互間を言います。前者を「自然血族」、後者を「法定血族」と言います。
「自然血族関係」は出生によって生じ、死亡によって終了します。「法定血族関係」は養子縁組によって生じ、離縁や縁組みの取り消しによって終了します。
次の「配偶者」は、婚姻によって戸籍上の地位を得た者になりますが、配偶者は血族にも姻族にも属さず親等もありません。
「姻族」とは「配偶者側の血族あるいは血族の配偶者相互間」を言います。例えば配偶者の父や、本人の父の兄弟(叔父)の配偶者は姻族になります。「姻族関係」は配偶者を通じての関係になりますので、配偶者の一方の血族と他方の血族は姻族にはなりません。具体的に言うと、本人の父と配偶者の父は姻族関係には当たりません。
また姻族関係は婚姻によって生じ、離婚によって終了することになります。離婚した元配偶者の親とは知り合いではあっても、法的つながりはなくなるということです。これは離婚の場合であり、死別の場合は届出を行わない限りは姻族関係は当然には消滅しません。
では先に出てきた「親等」とはどのようなものでしょうか。
「親等」とは親族間の遠近度を比較する尺度であり、親族間の「世代」によって決まります。本人から見て「世代」がひとつ変われば1親等という数え方をします。
相続人に当てはめて見ますと、配偶者に親等はありません。子と直系尊属(父母)が1親等、孫や祖父母は2親等になります。兄弟姉妹は親を経由して下がりますので、これも2親等と数えます。本人の叔父や叔母は祖父母を経由しますので3親等、その子であるいとこは4親等になります。
親族については世代をまたがる垂直の広がりと、直系から枝分かれをした横への広がりがあります。
縦への広がりで見てみますと、本人から世代が上の者たちを「尊属」、世代が下の者たちを「卑属」と言います。ですので父は尊属、子は卑属になります。兄弟姉妹やいとこは世代が同じですので、尊属にも卑属にも当たりません。
横への広がりで見てみますと、本人から垂直に遡ることのできる父母や祖父母や曽祖父母、あるいは垂直に下がることのできる子や孫やひ孫などは「直系」になります。
縦横併せてマトリックスで見ますと、上の世代を「直系尊属」、下の世代を「直系卑属」と言います。垂直から枝分かれをした叔父叔母などは「傍系」と言います。これも上の世代を「傍系尊属」、下の世代を「傍系卑属」と言います。
整理してみますと、血族には直系血族と傍系血族があり、直系血族には直系尊属と直系卑属があります。また傍系血族にも傍系存続と傍系卑属があることになります。姻族にも同様の、直系傍系、尊属卑属の関係があります。
改正民法の特別寄与に関しては、具体的に権利の範囲にあるかは事案ごとに確認を要するとことになります。
READ MORE
前回は遺産分割協議について触れましたが、相続人が少人数で関係も良好な場合は大きな問題になることはそれほど多くはありません。各自がそれぞれの立場も理解できており、またその後に直系の相続も発生することも想定できるからです。
しかし相続人同士が仲が良くなかったり、金銭関係が良好でない方が居る場合は途端に状況が変わってきます。また相続人が多かったり、相続人が兄弟のみで代襲相続が発生している場合などは特に問題がある場合が多くなります。よく「相続」は「争族」だとも言われますが、くれぐれも「争族」にならないように気をつけなければなりません。
多くの方は「うちに限って心配はない」と言われますが、そんな場面ばかりではないようです。親子関係、兄弟姉妹の関係は悪くはなくても、その方々の身内や関係者による口出しがある場合があります。またちょっとした言葉がきっかけで、一気にかたくなになってしまわれる方もいらっしゃいます。
相続というものは場面も場面でありますし、金額の多い少ないにかかわらず無条件でお金がもらえる機会になります。人情として気にならないはずはありません。通常は相続人が複数いらっしゃる場合は、相続分の一番多い方(配偶者など)や、一番しっかりされている方が代表相続人になられます。この方がしっかり方向性を決め、意見をまとめていきませんととんでもないことになります。協議がまとまらず、事案が法定にもちこまれることになりかねません。
遺産分割協議は、相続人全員の合意がないとまとまりません。たとえ相続分の少ない方であっても、その方が合意しない限りは協議は成立しません。ですので代表相続人の方は仲の良い方だけをまとめるのではなく、対応しにくいとんでもない共同相続人にも事前にしっかり皆さんの意向を説明し、協議前に大方の合意にこぎ着けていく必要があります。
そのためにも事前にしっかりとした遺産分割協議書案を作成し、当日は全員の実印をもらえるような段取りで協議に臨みましょう。トラブルメーカーはどこにでもいます。そういう方も直視して、期限内に円満な相続を終えましょう。
READ MORE
今日は相続における法定相続人について書いてみます。
「法定相続人」とは被相続人(亡くなられた方)の有した財産上の権利義務を承継すべき、法的資格をもつ者をいいます。法とは民法のことで、民法に規定される、被相続人の財産を受け継ぐ法的権利をもつ者ということになります。法定相続人以外の者は、そもそも相続を受けることはありません。
しかし実際に法定相続人の全員が相続を受けるわけではなく、その中で生存している順位の優先する者が相続を受けるということに注意してください。これは後で出てきます。
具体的な法定相続人は、被相続人の「配偶者」と被相続人の「こども」、それから被相続人の「直系尊属」と被相続人の「兄弟姉妹」(法律用語では"けいていしまい"と読みます)のみとなります。これ以外の者は相続人にはなれません。
遺言書などで財産を受け継ぐことを指定された者でも、法定相続人に当たらない場合は、相続ではなく贈与(遺贈)となり、相続人ではなく「受遺者」と呼ばれます。
なお民法において通常胎児には権利能力はありませんが(出生時にはじめて取得されます)、相続については「すでに生まれたものとみなす」という例外規定(相続の他には遺贈と、不法行為による損害賠償請求もこれに当たります)があり、法定相続人となります。死んで生まれた場合はこの限りではありません。
では相続が発生した場合は、これらがみんな相続人となるのでしょうか。法定相続人にはきちんと相続人となる優先順位が決められています。配偶者や子及び直系尊属と兄弟姉妹に順位付けがあるということです。では具体的に見てみましょう。
実は配偶者には順位がありません。なぜなら生存していれば必ず相続人となるからです。ただしこれは戸籍上の配偶者である必要があり、いわゆる内縁の妻は相続人になれません。
では配偶者を除いての第一順位は誰になるのでしょうか。
第一順位は被相続人の子となります。子については嫡出子(法律上婚姻している夫婦の間に生まれた子)は当然相続人となりますが、養子や認知された非嫡出子も法定相続人になります。一方配偶者が再婚された方であって、その方のいわゆる連れ子の場合は、社会的には子と呼ばれる関係であっても法律上の子でない場合(被相続人と養子縁組していない場合)は相続人となりません。将来の相続を予定する場合には、あらかじめ養子縁組を行っておく必要があります。
では第二順位は誰がなるのでしょうか。第二順位は、子がいない場合に被相続人の直系尊属である父母がなります。次の第三順位は、子も直系尊属もいない場合に限り被相続人の兄弟姉妹がなります。上位の相続人がいる場合は下位の者は相続人になれません。
配偶者と最上位の順位の者を称して、「推定相続人」といいます。これは将来相続が開始した場合に相続人となるはずの者のことです。実際の相続では相続を終えた段階になって別の推定相続人が現れることがあります。それは例えば前妻の子であったり、被相続人が認知していた非嫡出子であったりします。複雑な関係がある場合には必ず相続関係図を作成するようにしましょう。
ではこの順位の移動はどのように行われるのでしょうか。単純に第一順位の子が全員亡くなっていた場合は、第二順位の直系尊属に権利が移動するのでしょうか。いえいえそんなことはありません。子が相続の時点で亡くなっていた場合や欠格や排除となっていた場合は、その子の子(被相続人の孫)が権利を引き継ぎます。そのことを「代襲」といいます。
さらにその子の子も相続の時点で亡くなっていた場合等は、その子の子の子(被相続人のひ孫)が権利を引き継ぎますこれを「再代襲」といいます。さらに。。再々代襲以降も民法では認められていますが、実際はあまりないようです。
具体的な例を上げると、被相続人に配偶者がなく(死亡や離婚)長男と次男、長女の3人の子があったとします。相続の時点で長男が亡くなっておりその長男に2人の子がいた場合には、長男の相続分を長男の2人の子(被相続人の孫)が相続します。2人の相続分は長男の相続分を等分します。相続財産全体からの割合分は、長男の子2人がそれぞれ6分の1、次男が3分の1、長女が3分の1になります。代襲者は被代襲者(相続人であるはずだった者)の相続分を人数で均等割します。
第一順位に代襲者もいなかった場合にはじめて第二順位が相続の権利を得ますが、同様に被相続人の父母が両方共亡くなっている場合には、被相続人の祖父母が相続人となります。その上も同様です。
第二順位が誰もない場合にはじめて、兄弟姉妹が相続の権利を得ることになります。兄弟姉妹にも同様に代襲制度がありますが、再代襲は認められていません。1980年の民法改正によって廃止となりました。
最後に文中で出た欠格と廃除について触れます。
「欠格」とは、遺言書を故意に改ざん破棄した場合等の5つの不法行為が行われた場合に、その者については法律上当然に相続資格を失うというものです。具体的には次の5つになります。
①故意に被相続人、先順位・同順位の相続人を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために刑に処せられた者
②被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、または告訴しなかった者
③詐欺・強迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更することを妨げた者
④詐欺・強迫により、被相続人に相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更させた者
⑤相続に関する被相続人の遺言書について偽造・変造・破棄・隠匿した者
です。
では「廃除」とはどういうものでしょうか。廃除とは、欠格までではないですが、推定相続人が被相続人に対して虐待や著しい非行などを行うなどによって被相続人がその者に相続させたくないと考える時に、「相続人の排除」を行います。
欠格は法律上当然に資格を失いますが廃除の場合は手続きが必要です。被相続人が家庭裁判所に相続人の廃除を請求することによって廃除となりますが、遺言によっても相続人の廃除および取り消しをすることができます。また廃除はいつでも家庭裁判所への請求によって取り消しができます。
実際の審判については、相続権を失うものになりますのでかなり要件は厳しく、被相続人の一時の感情で廃除を行えるものではないようです。成立件数も少ないものになります。
なお欠格やと廃除となっても、その子らへの代襲や再代襲は認められます。
http://yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry45.html
READ MORE
前回の記事で中小企業について触れましたので、今日は「中小企業」「小規模企業」について書いていきます。
行政書士のお客様は、中小企業や小規模企業、あるいは個人事業主がほとんどとなります。かく言う私も個人事業主でありますが、ではそもそも中小企業とはどういうものであって、現状はどのような状況でしょうか。
ちなみに「中小企業基本法」では中小企業を「多様な事業の分野において特色ある事業活動を行い、多様な就業の機会を提供し、個人がその能力を発揮しつつ事業を提供することによりわが国経済の基盤を形成しているもの」と位置づけています。
また「中小企業憲章」では中小企業は「意思決定の素早さや行動力、個性豊かな得意分野などの多種多様な可能性を持つ。経営者は企業家精神に溢れ、自らの才覚で事業を営みながら、家族のみならず従業員を守る責任を果たす」といい、また「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の承継に重要な機能を果たす。中小企業は国家の財産ともいうべき存在である」とも謳っています。
ここでは数字面的なものだけ書いておきます(以下2014年統計から)。
その前に中小企業の定義とはどのようなものでしょうか。「中小企業」の定義は「中小企業基本法」によります。中小企業は資本金または従業員数に基づき区分されます。
①製造業・建設業・運輸業等では資本金3億円以下または従業員数300人以下
②卸売業では資本金1億円以下または従業員数100人以下
③小売業・飲食店等では資本金5千万円以下または従業員数50人以下
④サービス業では資本金5千万円以下または従業員数100人以下
どの業種も資本金か従業員数のいずれか一方に該当すれば中小企業となります。
ちなみに「小規模企業」とは、常時使用する従業員の数が20人以下(卸業・小売業・飲食店・サービス業は5人以下)の事業者と定義され、こちらは従業員数のみで判断されます。
また中小企業は法人税等でも優遇されますが、この場合の中小企業の定義は法人税法における中小企業の定義が適用され、業種にかかわらず「資本金1億円以下」の企業となります。
会社は大きいことによるメリットも当然ありますが、大きいゆえに様々な義務も厳しくなります。ですのでこの括りは重要となり、中小企業であるメリットも非常に大きいこととなります。いつぞやシャープが自主再生の過程で、資本金をこの基準にまで下げることを検討し、批判の的となったことも記憶に新しいことです。
企業ベースでは中小企業の割合は全企業(一次産業は除きます)の99.7%を占め、小規模企業は85.1%を占めます。建設業は特に顕著であり、中小が99.9%、小規模が95.5%となります。
小売業ではそれぞれ99.6%、82.1%、宿泊飲食業では99.9%、85.3%となります。では従業者数ではどうでしょうか。同じく全企業で70.1%、23.5%、建設業89.2%、58.8%、小売業62.9%、19.4%、宿泊飲食業73.4%、26.9%となります。
まとめますと、大企業は全企業数の0.3%ですが従業員数は29.1%を占めます。企業数はほとんどありませんが、従業者数で見ると一次産業を除く3割の方が大企業で働いており、個人事業主を含む中小企業で働いている方は、のこりの7割の方ということになります。
ここも建設業が突出して顕著な数字となっていますが、中小企業で働いている方が9割であり、6割の方は小規模企業で働いているということになります。これはとりもなおさず、土木工事や電気工事等が様々な専門性をもちそれを元請がまとめるという、建設業界特有の構造によるものでしょう。
中小企業については興味深い記事もいろいろ書けますので、折に触れて投稿していきます。
READ MORE
今回は失踪宣告について書いてみます。
失踪は婚姻関係の整理や相続の分野にも関わってくる事柄です。失踪の宣告はその者の行方が不明になった場合に、利害関係人が家庭裁判所に申請することによって行ないます。家族の者でなくても構いません。
失踪宣告の請求はいつでもできますが、失踪宣告がなされた場合は、最後に生存が確認された時点から7年間の期間満了後に死亡したとみなされます。行方不明になってから8年後に請求をした場合は、1年前の期間満了時にさかのぼって死亡したとみなされます。これを普通失踪といいます。
一方飛行機や船の事故などで行方不明になった場合には、その危難が去ってから1年を経たあとに失踪宣告がなされますが、この場合は危難が去った時点にさかのぼって死亡したものとみなされます。これを特別失踪といいます。
しかし失踪宣告されたからといって失踪者本人の権利能力まで否定されるものではなく、本人が生きていた場合は他で法律行為を行うこともできます。その場合には失踪宣告の取り消しが行われますが、死亡時が異なる場合もその日付での宣告は取り消されることとなります。
では取り消しが行われた場合はどのようになるのでしょうか。失踪宣告の取り消しが行われた場合には、宣告によって財産を得た者はその権利を失うこととなり、現存利益の限度で返還義務を負うこととなります。民法では現存利益の限度(範囲)という言葉がよく出てきますが、手元に残ったお金があれば返還するということです。
手元に残ったお金が返還すべき額を下回っていたとしても、その使ったお金が家計費などの自分の利益になるものに使った場合は、その分は補填しなければいけないということです。一方ギャンブルなどで浪費してしまった場合は利益として残っていないのですから、その分は返還する必要はないですというものです。一見理不尽に思えますが、そういう内容です。
宣告によって財産を得た者が、第三者と既に取引を行っていた場合はどのようになるのでしょうか。この場合は、取引の当事者双方が善意であれば取引行為は有効となります。ちなみに善意という言葉が法律用語として使われる場合は、「その事実について知らない」ということを意味し、対義語である悪意は「その事実について知っている」ことを意味します。
夫の失踪宣告後に別の男性と結婚していた場合はどうなるのでしょうか。この場合は、妻と現在の夫の一方または双方が悪意(失踪した夫が生存していることを知っている)であれば、前婚が復活し重婚関係となります。重婚は認められませんので、現在の結婚を生かす場合には前婚の離婚届けを出し、前婚を生かす場合には現在の婚姻を取り消します。妻と現在の夫の双方が善意であれば、前婚は復活しません。
相続で行方不明の方が問題となる場面は、共同相続の場合です。共同相続に際しては、必ず相続人全員参加の遺産分割協議が必要になりますので、行方不明者がいる場合は失踪宣告を請求する必要も出てきます。この場合も協議との兼ね合いで時間的猶予のないこともありますので、実際はまず不在者財産管理人選任を請求することとなります。この請求は、行方不明者が最後にいたであろう場所を管轄する家庭裁判所に行ないます。
不在者財産管理人の立場としては、遺産分割で不在者に不利な配分を求めることもできませんので、実際は法定相続分での決着が多いようです。
https://www.gyosei-suzuki-office.com/category2/entry68.html
READ MORE