今日は遺贈と死因贈与について書いていきます。
相続は相続人にしかすることができません。そもそも相続とは、被相続人が亡くなった場合に、法律で決まっている者に財産を承継させる制度です。相続人は配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹のみと民法で決まっており、これらが決められた順位で相続できるのみです。
もしこれらの者が一人もいない場合は、相続財産を管理する者として家庭裁判所から弁護士等が選任されることとなります。そこで本当に相続人がいないかの調査がなされ、それでも見つからない場合には家庭裁判所に認められた場合に限り、被相続人の世話を相当程度した者が一部の財産を譲受けることができます。それらが完了すると、最終的には財産はすべて国庫に帰属することとなります。
さて、相続人がいるいないにかかわらず、あなたがとても世話になった方がいるとします。その方の恩に報いるにはどうしたらよいでしょうか。ここからの話は相続人についてもすることができますが、相続人の場合は「寄与分」ということで、相続人間の協議において相続分の上乗せをすることができますので、ここでは除いて話を進めます。
あなたがもし遺言書を残さないで亡くなった場合には、相続人全員で相続財産の分配についての協議を行うことになります。この場合は参加できる相続人は当然法律によって定められた者のみ(あとで述べる包括受贈者を除いて)となりますので、たとえあなたがとてもお世話になり、心情的に財産を分け与えたい方でもそこには加わることはできません。
たとえば同居しているお子さんのお嫁さんなどがこれに当たります。ですのでもし相続以外で財産をあげたい場合は、あなたのその意思を明確に残す必要があります。当然法的効果のあるものでないと、他の相続人から否定された場合には、その者も権利を主張することができなくなってしまいます。ここで効果を発揮するものが一般的には遺言書ということになります。
遺言書によって相続人以外の者(相続人にもすることができますが)に財産を与える場合には、「遺贈」という形をとります。これはあなたがその方に対してする、一方的な単独行為になります。自分が死んだらその者に財産をあげるという内容になります。一方的な行為ですので、遺贈する者に事前に伝える必要はありません。
遺贈とは別にもうひとつ、相続によらずに死亡を契機として財産を与える行為に、「死因贈与」があります。これは財産をあげる者とあらかじめ契約を交わしておき、自分が死んだらあげるというものです。契約といってもこれには特に方式はなく、契約書等も必要ありません。口約束だけでも効果を発揮します。しかし、証拠がない場合はトラブルのもとになる場合もあります。もし死因贈与をする場合には、文書等に記しておくことも考えたほうが良さそうです。
死因贈与は遺贈と異なり、あなたの亡くなる前から相手の方もその内容を承知していることになります。ここで別に遺言書が残されており、そこに書かれていた内容がその死因贈与契約と異なっていた場合はどうなるのでしょうか。
この場合は遺言書の効果と同様に、後からされたものが有効となります。遺言書の書かれた日付が後であれば、遺言書によって前の死因贈与契約が破棄されたこととなりますので、死因贈与契約は無効となります。逆も然りです。このように日付等の証拠の裏付けが必要になる場合もありますので、本当に必要な死因贈与の場合は、口頭ではなく文書で日付等を明記しましょう。この2つについて次回詳しくみていきます。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category2/entry65.html
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今日は遺言についてお話をしてみます。最近よく「終活」という言葉を耳にします。ある程度の年齢になられた方が、いざという時に周りの家族の方たちに迷惑をかけたくないとの思いから身の回りの品々を整理することのようですが、広辞苑にも記載されていないようですので、比較的新しい造語なのでしょうか。
ちなみにデジタル大辞泉によると終活とは"「《「就活」のもじり。「終末活動」の略か》人生の終末を迎えるにあたり、延命治療や介護、葬儀、相続などについての希望をまとめ、準備を整えること。"と書いてありました。そのような風潮のなかで、ご自分で実際に遺言書を書かれる方も増えてきたようです。
ただ遺言書は方式を整えないと逆にトラブルのもとにもなりかねません。ではどんな遺言書ならよくて、どんな遺言書はダメなのでしょうか。言い換えると、遺言書はどのように書けば良いのでしょうか。
こちらは広辞苑に記載がありました。広辞苑では「人が自分の死亡によって効力を発生させる目的で、一定の方式に従ってなす単独の意思表示」とあります。ここでは「効力を発生させる目的」で「一定の方式に従って」というところが重要となります。
遺言書は契約などと同じように、民法という「法律」によって規定されています。従って民法の規定とおりの遺言書でないと法的効果をもたないということです。ですので法的効果をもたない遺言書であった場合は、ご自身の意思も多少は考慮されるかもしれないけど、実現される可能性は非常に低いものになってしまいます。
遺言書を書くにはいくつか方式がありますが、今回はご自分で遺言書を書かれる場合の「自筆証書遺言」について書きます。「自筆証書遺言」とはその名のとおり、ご自分で書かれた遺言書のことです。
ルールはいたってシンプルです。
①その遺言書の中身はすべてご自分で書かれること
②その遺言書を書いた日の日付をご自分で書かれること
③その遺言所にご自分の氏名を書くこと
④その遺言所に印鑑を押すこと。この4つです。
遺言所に自書する日付は吉日等の不特定な日ではなく、基本は何年何月何日と書きます。印鑑は拇印でも認印でもよいのですが、トラブルを避けるためにも、実印や銀行印等の確認が容易なものをおすすめします。あわせて印鑑証明も取得しておきましょう。
ただこの「自筆証書遺言」には長所短所があります。
長所は、
①基本、作成費用がかからないこと。
②手軽に書けること。
③家族にも秘密にしておけることです。
また内容を変更したい場合には、前のものを破棄して新しい遺言書をも同様に書くことができます
ひとつ注意しておくことは、遺言書の内容を一部変更したい場合などは必ず前の遺言書は破棄して、作成しなおした方が良いということです。ご自分で遺言書を書くとはいっても、法的に通用するためには誤字脱字や訂正等には厳しい要件が課せられます。その手間や方式間違いの可能性をなくすためにも、作成しなおすことをおすすめします。
では自筆証書遺言書の短所はどうでしょうか。手軽で費用がかからない反面、短所は多くあります。
短所は、
①前述とおり要件が厳格ですので、方式不備でその遺言書が無効となるおそれがあります。
②遺言者を自分ひとりで作成するため、本人の意思で作成したことを立証することが困難であり、信ぴょう性がかなり低くなります。
③自筆であることを証明することも難しく、筆跡鑑定なども信ぴょう性が低いことです。事実裁判によって遺言書の筆跡が無効となった判例もあります。
④相続開始後に家庭裁判所にその遺言書の「検認」の申し立てをしなければならず、かかる時間も含め家族に負担をかけることです。「検認」とは証拠保全の手続きですので、内容の信ぴょう性等には関与しません。ですので検認がなされたからといって、遺言の内容の有効性等が担保されるわけではありません。
⑤遺言書の紛失や改ざんの恐れがあることです。保管場所を忘れてしまったり、ご自身の死後、その遺言書が発見されず終いだった場合です。逆に相続がつつがなく終わったあとに遺言書が発見された場合もトラブルの原因になります。
「自筆証書遺言」を検討されている方は以上のこともご注意ください。明日は行政書士に依頼される場合で一番多い「公正証書遺言」について書きます。
http://gyosei-suzuki-office.com/category2/entry19.html
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今日は遺産分割協議について書いていきます。5月の記事で記載しなかった部分の補足になります。
「遺産分割協議」は相続人全員の合意によって成立します。ですのでその前提として相続人全員が参加する、あるいは欠席する者の同意を、文書をもって確認(実印、印鑑証明)することが必要になります。
行方不明者がいた場合などは、リンクの前回記事を確認ください。遺産分割が成立した場合は、各自に配分される財産は相続開始時にさかのぼって効力を生じます。
https://estima21-gunma-gyosei.com/archives/520
遺産分割会議が相続人全員の合意で成立すると、協議成立前までは共有財産とされていた財産が、相続時にさかのぼって、成立した配分の相続分を各相続人が単独で有していたこととされます。もともとそのそれらの財産は共有ではなく、各相続人がそれぞれ単独で相続したことになります。
しかしこの場合でも、遺産分割前に「登記を有した第三者」が既に介在していた場合には、その第三者の権利を害することはできませんので、注意が必要になります。また遺産分割によって法定相続分を超えた権利を取得した相続人は、登記をしなければ遺産分割後に権利を取得した第三者に対抗することはできません。
次に「相続分の譲渡」について見ていきましょう。前述した通り、協議成立後はそれぞれの分割財産は単独財産となりますが、分割前は共有財産ですので単独で処分することはできません。しかし法定相続分を他の者に譲渡することができます。これもホームページで確認ください。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry52.html
ここで他の相続人は相続分を譲り受けた者に対し、相続分の価格をもって取り戻す権利を有します。これは「取戻権」と言いますが、一方的な意思表示のみで行うことができます。この権利は譲渡の通知があったあと、1ヶ月以内に行わなければなりません。
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今日は相続における法定相続人について書いてみます。
「法定相続人」とは被相続人(亡くなられた方)の有した財産上の権利義務を承継すべき、法的資格をもつ者をいいます。法とは民法のことで、民法に規定される、被相続人の財産を受け継ぐ法的権利をもつ者ということになります。法定相続人以外の者は、そもそも相続を受けることはありません。
しかし実際に法定相続人の全員が相続を受けるわけではなく、その中で生存している順位の優先する者が相続を受けるということに注意してください。これは後で出てきます。
具体的な法定相続人は、被相続人の「配偶者」と被相続人の「こども」、それから被相続人の「直系尊属」と被相続人の「兄弟姉妹」(法律用語では"けいていしまい"と読みます)のみとなります。これ以外の者は相続人にはなれません。
遺言書などで財産を受け継ぐことを指定された者でも、法定相続人に当たらない場合は、相続ではなく贈与(遺贈)となり、相続人ではなく「受遺者」と呼ばれます。
なお民法において通常胎児には権利能力はありませんが(出生時にはじめて取得されます)、相続については「すでに生まれたものとみなす」という例外規定(相続の他には遺贈と、不法行為による損害賠償請求もこれに当たります)があり、法定相続人となります。死んで生まれた場合はこの限りではありません。
では相続が発生した場合は、これらがみんな相続人となるのでしょうか。法定相続人にはきちんと相続人となる優先順位が決められています。配偶者や子及び直系尊属と兄弟姉妹に順位付けがあるということです。では具体的に見てみましょう。
実は配偶者には順位がありません。なぜなら生存していれば必ず相続人となるからです。ただしこれは戸籍上の配偶者である必要があり、いわゆる内縁の妻は相続人になれません。
では配偶者を除いての第一順位は誰になるのでしょうか。
第一順位は被相続人の子となります。子については嫡出子(法律上婚姻している夫婦の間に生まれた子)は当然相続人となりますが、養子や認知された非嫡出子も法定相続人になります。一方配偶者が再婚された方であって、その方のいわゆる連れ子の場合は、社会的には子と呼ばれる関係であっても法律上の子でない場合(被相続人と養子縁組していない場合)は相続人となりません。将来の相続を予定する場合には、あらかじめ養子縁組を行っておく必要があります。
では第二順位は誰がなるのでしょうか。第二順位は、子がいない場合に被相続人の直系尊属である父母がなります。次の第三順位は、子も直系尊属もいない場合に限り被相続人の兄弟姉妹がなります。上位の相続人がいる場合は下位の者は相続人になれません。
配偶者と最上位の順位の者を称して、「推定相続人」といいます。これは将来相続が開始した場合に相続人となるはずの者のことです。実際の相続では相続を終えた段階になって別の推定相続人が現れることがあります。それは例えば前妻の子であったり、被相続人が認知していた非嫡出子であったりします。複雑な関係がある場合には必ず相続関係図を作成するようにしましょう。
ではこの順位の移動はどのように行われるのでしょうか。単純に第一順位の子が全員亡くなっていた場合は、第二順位の直系尊属に権利が移動するのでしょうか。いえいえそんなことはありません。子が相続の時点で亡くなっていた場合や欠格や排除となっていた場合は、その子の子(被相続人の孫)が権利を引き継ぎます。そのことを「代襲」といいます。
さらにその子の子も相続の時点で亡くなっていた場合等は、その子の子の子(被相続人のひ孫)が権利を引き継ぎますこれを「再代襲」といいます。さらに。。再々代襲以降も民法では認められていますが、実際はあまりないようです。
具体的な例を上げると、被相続人に配偶者がなく(死亡や離婚)長男と次男、長女の3人の子があったとします。相続の時点で長男が亡くなっておりその長男に2人の子がいた場合には、長男の相続分を長男の2人の子(被相続人の孫)が相続します。2人の相続分は長男の相続分を等分します。相続財産全体からの割合分は、長男の子2人がそれぞれ6分の1、次男が3分の1、長女が3分の1になります。代襲者は被代襲者(相続人であるはずだった者)の相続分を人数で均等割します。
第一順位に代襲者もいなかった場合にはじめて第二順位が相続の権利を得ますが、同様に被相続人の父母が両方共亡くなっている場合には、被相続人の祖父母が相続人となります。その上も同様です。
第二順位が誰もない場合にはじめて、兄弟姉妹が相続の権利を得ることになります。兄弟姉妹にも同様に代襲制度がありますが、再代襲は認められていません。1980年の民法改正によって廃止となりました。
最後に文中で出た欠格と廃除について触れます。
「欠格」とは、遺言書を故意に改ざん破棄した場合等の5つの不法行為が行われた場合に、その者については法律上当然に相続資格を失うというものです。具体的には次の5つになります。
①故意に被相続人、先順位・同順位の相続人を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために刑に処せられた者
②被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、または告訴しなかった者
③詐欺・強迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更することを妨げた者
④詐欺・強迫により、被相続人に相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更させた者
⑤相続に関する被相続人の遺言書について偽造・変造・破棄・隠匿した者
です。
では「廃除」とはどういうものでしょうか。廃除とは、欠格までではないですが、推定相続人が被相続人に対して虐待や著しい非行などを行うなどによって被相続人がその者に相続させたくないと考える時に、「相続人の排除」を行います。
欠格は法律上当然に資格を失いますが廃除の場合は手続きが必要です。被相続人が家庭裁判所に相続人の廃除を請求することによって廃除となりますが、遺言によっても相続人の廃除および取り消しをすることができます。また廃除はいつでも家庭裁判所への請求によって取り消しができます。
実際の審判については、相続権を失うものになりますのでかなり要件は厳しく、被相続人の一時の感情で廃除を行えるものではないようです。成立件数も少ないものになります。
なお欠格やと廃除となっても、その子らへの代襲や再代襲は認められます。
http://yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry45.html
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今日は不法行為について書いていきます。
「不法行為」とは、故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害すること言い、これを侵害した者はこれによって生じた損害を賠償する責任を負います。交通事故も不法行為に当たります。
法学的には「不法行為」は、
①被害者の救済を図る損害補填的機能
②将来の不法行為を抑止する予防的機能
③加害者に制裁を加える制裁的機能
を有するとされています。
不法行為の成立要件は次のとおりです。
①加害者に故意または過失があること
②権利または法律上保護される利益の侵害があること
③損害が実際に発生していること
④権利や利益の侵害と損害との間に因果関係が存在すること
⑤加害者に責任能力があること
です。
①の「故意」とは、自分の行為によって権利や利益の侵害が発生することをわかっていながらすることであり、「過失」とは損害の発生を予測して、あらかじめ防止すべき義務を怠ることを言います。
②については加害行為の内容や程度を加味し、個別具体的な判断が必要になります。必ずしも法律上保護されていない利益であったとしても、救済の対象となる場合があります。
③の損害については、財産的な損害はもちろんですが、慰謝料などのような精神的な損害もあります。
④の因果関係については、先に記事にしました416条の「通常生ずべき損害」と「予見することができる特別の損害」の規定を類推適用して、「相当因果関係」が認められる範囲で損害賠償を請求することができます。
⑤の責任能力とは自己の行為の責任を弁識できる能力を言います。民法上の責任無能力者とは、12才未満の者や心神喪失者などを指します。ちなみに刑法上では14才未満の者や心神喪失者等を指します。
不法行為が成立した場合には、被害者に損害賠償請求権が発生します。相続との関係では、この損害賠償請求権は被害者の生前の意思表示にかかわらず相続の対象となります(判例)。
https://www.yuigon-souzoku-gunma.com/category13/entry44.html
賠償の方法は原則金銭賠償になります。例外として名誉毀損裁判の場合には、名誉回復措置となることもあります。
この損害賠償を請求する権利者についてですが、不法行為を受けた被害者は当然請求者になりますが、不法行為が生命を侵害した場合やそれに匹敵する内容の場合には、被害者の父母や配偶者および子は「慰謝料」を請求することができます。
なおこの不法行為に基づく請求権についても消滅時効があります。被害者等が損害及び加害者を知ってから3年で消滅時効にかかり、不法行為の時から20年で除斥期間とされ消滅します。
除斥期間とは時効のように中断や停止が認められず、期間の経過とともに当然に権利が消滅する期間を言います。なお2020年4月1日施行の債権関係の民法改正においては、20年は除斥期間ではなく時効期間であることが明記されました。
https://www.gyosei-suzuki-office.com/category8/category10/entry36.html
最後に不法行為における過失相殺について触れておきます。
過失相殺は債務不履行の記事でも書きましたが、債務不履行の相殺については発生すれば必ず必要的に行われる相殺であって、責任軽減だけでなく免責もすることができました。
一方不法行為における過失相殺については、損害賠償の額を減額できるだけであって不法行為の責任を免責することはできません。またその減額についても必ずなされるものではなく、過失の態様によって任意的に判断されます。
なお被害者の過失には、被害者本人と身分上、生活関係上一体をなすと見られる者の過失も含まれます。例えば子供が道路を飛び出して自動車にはねられた場合には、一緒にいた母親も監督不十分で過失責任も問われます。ここではあくまで身分上、生活関係上一体をなすことが要件になりますので、監督していた保母さんなどの責任は過失相殺されません。
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今日朝の天気予報でGW後半の天気について話していました。1週間前には後半は荒れる見込みだと行っていたので、一安心ですね。土日休みの方は羽を伸ばして、サービス業や小売業の方は書き入れ時。世間全般、天気の効果は大きいですね。
ここのところ天気予報がよく当たるなと感じていますが、1週間程度先の予報では、雨予報が晴れに変わるケースが多いかなとも感じています。天気予報の精度の問題ではなく天候が落ち着いている年ということなんでしょうが、ここ3ヶ月では群馬の雨量も平年を若干下回っていますね。夏も暑いようですし、また館林の話題も多くなるでしょう。
GW後半は実家の静岡に帰ります。昔は子供4人とワイワイ帰っていましたが、世代も引き継がれてしまいましたね。日曜日にお土産のハラダのラスクを買い込んできます。
今日は2月に法制審議会より法務大臣に答申された、相続分野に関する民法改正について書いてみます。
民法については昨年120年ぶりに契約や債権関係の改正法が国会で成立し、2020年4月1日に施行されます。相続分野についてはこれまでも社会情勢の変化に即して改正が行われ、配偶者や非嫡出子の法定相続分の割合等が改められてきましたが、今回改正案のポイントは次のとおりです。
①配偶者の居住権を保護するための方策
②遺産分割に関する見直し等
③遺言制度に関する見直し
④遺留分制度に関する見直し
⑤相続の効力等(権利及び義務の承継等)に関する見直し
⑥相続人以外の者の貢献を考慮するための方策
まず配偶者(以下妻とします)の居住権を保護するための方策についてみてみます。
現行法では被相続人の死亡後に被相続人名義の自宅に妻のみが居住していた場合でも、子がいた場合には妻の法定相続分は2分の1であり、仮に現金預金等の相続分が少なかった場合には、2分の1を超えた分の自宅の評価額分を子に渡さなくてはならないケースが出てきます。
妻と子の折り合いが悪かったりして子から請求された場合には、現実に妻が自宅を処分して相当分を子に渡すというケースもあるようです。
例として妻と子がひとりいるケースです。自宅の評価額が2000万円で預貯金が1000万円、相続額の合計が3000万円とします。この場合は妻も子も法定相続分は1500万円となります。預貯金を子がすべて相続しても500万円足りませんので、この場合は残りの500万円を子が妻に主張することができます。妻としてはやむをえず自宅を処分して、その分を子に渡すこととなります。これでは被相続人の死亡により妻が困窮する事態に陥ってしまいます。
今回の改正案では超高齢社会を見据えて、高齢の妻の生活や住居を確保するための内容が盛り込まれています。
まず要項に明記されたのが「配偶者居住権」です。文字通り妻が自宅に住み続けることのできる権利であり、所有権とは異なって売買や譲渡はできません。居住権の評価額は住む期間によって決まり、居住期間は一定期間または亡くなるまでのいずれかの期間で、子との協議で決めます。
前述のケースで妻の居住権の評価額が1000万円だったとしますと、妻は法定相続分1500万円のうち1000万円分の居住権と残り500万円分の預貯金を相続することとなります。子は自宅の評価額2000万円から居住権を引いた1000万円分の所有権と、預貯金500万円を相続することとなります。妻が住んでいるあいだの必要経費は妻が負担しますが、固定資産等の税制についてはまだ決まっていません。
次の遺産分割に関する見直し等についてですが、現行法では妻が自宅等を生前贈与されていたとしても、自宅も遺産分割の対象となってしまいます。ですので前述のケース同様となります。
要綱では結婚から20年以上の夫婦に限り、自宅が遺産分割の対象から除外されることになります。前述のケースでは遺産分割の対象となるのは預貯金1000万円のみとなり、妻と子にそれぞれ2分の1づつが相続されます。これも長年連れ添った妻への配慮であり、高齢で再婚した場合等と区別するものです。期間は延期間であって離婚を挟んでも問題はありませんが、事実婚や同性婚は対象となりません。
3つめは遺言制度に関する見直しです。昨今は自筆証書遺言への関心も高まってきているようですが、現行民法ではすべての文言が自署である必要があります。改正案では自筆証書遺言に関しすべてが自署である必要はなく、財産目録等はパソコン作成のものを添付することでも可能となります。ただし各ページへの署名押印は必要となります。
また自筆証書遺言の保管制度が新たに創設され、遺言者は自筆証書遺言を各地の法務局に保管するよう申請することができ、死亡後は相続人等が保管先法務局に対して遺言書の閲覧請求等をすることができます。その際法務局は、他の相続人等に対しては通知をだすこととなります。
法務局が保管していた自筆証書遺言は検認を要しません。ただ公正証書遺言と異なり、法務局保管の自筆証書遺言が必ずしも最終最新のものではないおそれは残りますので、探索や確認は必要となります。
4つめは遺留分制度に関する見直しです。遺留分減殺請求権の効力については、受遺者等に対して遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができるようになり、権利行使により遺留分侵害額に相当する金銭債権が発生するという考え方が採用されます。
また遺留分減殺請求の対象となる遺贈・贈与が複数存在する場合については現行法の規定に加えて、減殺の割合についてはこれまで解釈によっていたものが、今回案では明文化されています。遺留分の算定方法については現行法の相続開始の1年前にした贈与に加え、相続人贈与は相続開始前の10年間にされたものが算入対象となります。
5つめは相続の効力等(権利及び義務の承継等)に関する見直しについてです。これは遺言などで法定相続分を超えて相続した不動産等は、登記をしなければ第三者に権利を主張できないというものです。
最後に相続人以外の者の貢献を考慮するための方策についてです。現行法では寄与分については相続人にのみ認められていましたが、改正案では相続人以外の被相続人の親族が被相続人の介護をしていた場合、一定の要件を満たせば相続人に金銭請求できる こととなります。
被相続人の親族とは、6親等以内の血族および3親等以内の血族の配偶者が対象となります。
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今日は贈与というものについて書いていきます。
贈与は遺言相続の場面でも多く出てくる言葉であり、私のホームページでも説明を記載していますが、今回はそのもとになる民法の規定について見ていきます。
「贈与」とは、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方がこれを受諾することによってその効力が生じるものです。贈与も民法の定める典型契約(贈与契約)になりますが、契約と言っても贈与者が受贈者に無償で財産的利益を与えるという合意のみで成立する契約になります。
これは書面でなく口頭ですることもできますし、契約締結時に目的物を交付する必要もありません。また無償であげるのですから、贈与者はこれに瑕疵があっても担保責任を負うことはありません。最も瑕疵があることを知っていながらこれを受贈者に教えずに贈与した場合には、担保責任を負うことになります。
贈与は書面ですることを要しませんが、書面によらない贈与の場合は各当事者が自由に撤回することができます。書面によらないものならば、それほど重要な契約ではないでしょうということです。裏を返せば贈与も契約であるのだから軽々に口約束にせず、書面によって権利移転の意思を明確にし、トラブルを防止する措置が必要ですよということです。
しかし自由に撤回できると言っても、既に動産の引渡しが完了していたり不動産の引渡しや登記が完了しているといった、履行の完了している部分については撤回することはできません。
これは遺言の記事でも書いていますが、贈与には次の特殊なものもあります。
①負担付き贈与
②死因贈与
③定期贈与
です。
「負担付き贈与」とは、受贈者に贈与の条件として一定の義務を負担させる贈与契約になります。例えば、私が生きているあいだは私の看護をする、ことを条件に贈与を行なう場合などです。贈与者は受贈者の負担の限度において担保責任を負うとされていますので、負担が履行された場合には必ずその贈与が行われることとなります。
「死因贈与」とは、贈与者の死亡によって効力が生じる贈与契約になります。似たようなものに「遺贈」がありますが、遺贈は被相続人の一方的な単独の意思表示となりますので、贈与契約とは趣旨が異なります。
しかし性質自体は似ているものになりますので、遺贈に関する規定は準用され、贈与者はいつでも一方的に贈与契約を撤回することができます。対して受贈者はこれを放棄することはできません。
「定期贈与」とは、一定期間ごとに無償で財産を与えるという契約になります。定期贈与は当事者同士の個人間の関係性によるものですので相続はされず、当事者の一方の死亡によって効力が失われることとなります。
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今日は遺言について書いていきます。遺言については以前にも書きましたが、相続遺言に関する民法がこの7月に約40年ぶりに大幅改正されましたので、それも含めて見てみましょう。
遺言を残そうとされる目的の多くは、ご自分の作られた財産をきちんとご自分の手で、ご自分の意思で配分したいというところにあると思います。考えられるきっかけはちょっとしたことからかもしれませんが、その動機の多くは遺されるご家族のことを考え、円満でスムーズに相続を終えてもらいたいという気持ちから発せられるようです。
中には家族親族がいがみあっていたり、複雑な関係性であったり、また相続人がいないなどの理由からトラブル防止のための遺言を書かれる場合もあると思います。また事業承継にあっては、自ら思い描く将来のために、きちんと整理した形で財産を相続させる場合もあろうかと思います。
いずれにせよ遺言を残される以上、法的に効果のある遺言にしなければなりません。では法的に効果のある遺言とはどのようなものでしょうか。
遺言自体はどのような形でも残すことができます。口頭で伝える場合もあれば、録音やビデオで伝える場合もあります。また通常は皆さん考えられるところの書面で残すことが多くなります。しかし法的に効果のある遺言は、きちんと法律に従った形式で、書面として残さなくてはいけないものになります。
きちんとビデオに撮っていても、それがそれぞれの相続人が納得するものであれば問題ありませんが、争いになった場合は法的に根拠がないものとして認められないものになります。
昨日たまたまビデオで「激動の1750日」という映画を見ていて、三代目姐が「先代が言い残した」という一言で後継が決まってしまいました。実際に言い残してはいないので争いになった場合は法的根拠のないものとなりますが、特殊な世界であれ、「故人が言っていた」の一言で相続が決まってしまってはたまりません。そこかしこでトラブルが頻発するでしょう。そんなトラブルを起こさないためにも、法律が遺言の形式を定めています。
ここでの法律は「民法」になります。民法は、私人間の生活関係を規律する「私法」の一般法(国家等の公権力と私人の関係を規律する法である法律を「公法」といい、これには憲法・行政法・民事手続法・刑法・刑事手続法があります)であり、その内容は「財産法」(ここには物件法と債権法があります)と「家族法」に分かれます。
「家族法」には家族や親族の範囲や関係性について規定する「親族法」の部分と、相続や遺言について規定している「相続法」の部分があり、ここで遺言についても明確に規定してます。
では民法に規定する遺言について見ていきましょう。遺言の方式について、民法では「普通方式」と「特別方式」を定めています。我々が一般的に理解している遺言とは普通方式のものになりますが、簡単に特別方式の遺言について見てみます。
「特別方式」の遺言については滅多にお目にはかかれませんし、またそういう立場になっては困るのですが、緊急時に発する遺言になります。ここでは詳細は省きますが、災難がまさに降りかかっている際に発する「危急時遺言」と、世間から隔絶された場所にあるときに発する「隔絶地遺言」があります。
「危急時遺言」には「死亡危急者遺言」と「船舶避難者遺言」がありますが、前者は病気やけが、あるいは災害が差し迫っている際に発っするものであり、後者は船舶が遭難にあっている際に発するものになります。
また「隔絶地遺言」には、「伝染病隔離者遺言」と「在船者遺言」があります。前者は伝染病隔離施設や刑務所服役中などの場合、後者は遭難していない船舶の中で作成されます。
いずれも危難は迫ってはいませんので、本人が書く事になります。以上4種類が特別方式になりますが、それぞれ証人であったり検認であったり、その手続きは詳細に決められています。民法は約120年前に制定されましたので、情報の発達していない時代を背景としています。
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相続分野の民法の一部改正が7月1日に施行されます。
それに先立ち、本年1月13日に自筆証書遺言書の方式緩和(自書以外の財産目録可)の改正民法が施行されました。これは、財産目録について、従来は手書きでないと認められていなかった要件を、銀行通帳等を添付すればパソコンや自分以外の他者の作成によるものでも認めるという内容になります。
ニュースでも流れたのでしょうか、当職のホームページの当該ページへのアクセスも、2-3ヶ月にわたって通常月の1.5倍ほどに上がっています。相続に比べると遺言ページへのアクセスは多くないのですが、普段意識していなくてもニュースになると興味がわくのでしょうか。そのままご依頼いただけると、なおありがたいのですが。。いつかご依頼いただけることをお待ちしております。
さて要件緩和によって自筆証書遺言の作成については多少ハードルは下がりましたが(財産の多い方はなおさら)、そのほかの自筆遺言の要件についての知識はまだまだ低いようです。もちろんご自身で時間をかけて勉強し、ご自分で書かれる方もいらっしゃると思いますが(最大のメリットは費用面ですが)、要件不備で遺言書としての法的効果がなかったり、相続人にかえって迷惑を掛ける自筆証書遺言の多いことも確かです。
もちろんご自身はよかれと思って書かれている訳ですが、中途半端な知識で書かれるため、法律要件を満たしている遺言書は必ずしも多くはないと思われます。日付間違いや誤記などのケアレスミスの場合、あるいは署名の不備等の場合は相続人の方々の合意があれば大きな問題はないと思いますが、これとて訴訟になった場合は認められない場合も多くなります。
一番困るのは、相続人や相続財産の特定が曖昧な場合です。例えば、「預貯金を子供3人に等分に」という記述であれば、単純に分割することは可能ですし、銀行もその記述をもって払い戻しに応じてくれると思います。しかし、「不動産を子供3人に平等に」という文言であれば、どの不動産をどのように分割するのか特定できませんので、不動産登記は難しくなります。この場合は遺産分割協議によって具体的に不動産を分割し(あるいは特定の相続人に単独に)、分割協議書に明記する必要が出てきます。
この遺言書の場合も相続人の皆さんが不仲でなく、遺言者に寛容であれば遺言書の文言に則した形で協議は行われるのでしょうが、えてしてその遺言によって利益を受ける者は拡大解釈でその文言を了とし、利益を害する者は断固反対する。そのような事態も決して少なくはないでしょう。
このような遺言書があった場合は意見が分かれる、あるいは協議の前段部分で時間を取られる弊害が大きくなります。また協議が成立しても後々までの遺恨の原因になります。
自筆証書遺言を書かれる場合でも必ず専門家に指導を仰ぐ、あるいは公正証書遺言にする。費用はかかりますが、本来の目的を達成するためには必要なことです。行政書士のような専門家は時間を掛けて勉強し、また数々の事例からベストのアドバイスを行っていきます。
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今日は認知について書いていきます。認知は相続にも関係してくる分野になります。
配偶者を除き、相続人の第一順位は子になります。だんなさんが亡くなられていざ相続だという場合に、奥様と同居している成人のお子さんが3人いた場合には、通常はこの4人が相続人ということで相続の手続きを済ませることでしょう。
しかし相続を終えた後に、認知された非嫡出子が現れ、相続がやり直しになる場合があります。「嫡出子」とは法律上婚姻している夫婦間に生まれた子供を言い、「非嫡出子」とは法律上婚姻関係にない者の間で生まれた子になります。
この非嫡出子ですが、相続に際しては関わりを持ってくる場合があります。お子様たちとは血縁関係があることでしょうが、相続においては認知されているかいないかが重要な意味を持ってきます。認知されていなければ相続に関わりをもちませんが、「認知された非嫡出子」の場合は、相続権のある子になります。
「認知された非嫡出子」も他の子と同等の立場になりますので、遺言書のない相続の場合には、必ず戸籍をたどって相続関係を明らかにしておくことが重要になります。
では認知について見ていきましょう。前述した通り、「非嫡出子」とは婚姻関係にない男女間に生まれた子(婚外子)を言います。法的には婚姻関係にない内縁の妻との間に生まれた子も、家族が知らないいわゆる愛人との間に生まれた子もともに「非嫡出子」となります。
通常の婚姻関係にある男女間に生まれた子は「嫡出子」と言います。「非嫡出子」はその親との間に法律上の親子関係はありませんが、「認知」されると法律上の親子関係が生じます。
「認知」とは、非嫡出子の親が、その非嫡出子を自分の子として認める行為を言います。認知は生前に行うこともできますし、遺言で行うことも認められています(遺言認知)。また認知とは通常は父子関係における行為であり、母子関係においては分娩の事実により親子関係が当然に発生しますので、認知は不要になります。
認知により認知された非嫡出子は、父親との相続関係が認められることになります。法的に血族関係が認められ法定相続人になります。
たまにドラマなどで、愛人との間に生まれた子を、子供のない自分たちの実の子、非嫡出子として届け出るストーリーがあります。この場合はどうなるのでしょうか。
養子以外の子には血縁関係が必要となりますので、血縁関係のない戸籍上の妻の嫡出子となることはありません。不正の届出となり、事実が判明すれば嫡出子であることは否定されます。ただし判例からは「認知」の効果が認められ、認知された非嫡出子となります。
認知について話を戻します。「認知」には次のものがあります。
①任意認知
②強制認知
です。
では「任意認知」とはどのようなものを言うのでしょうか。
「任意認知」とは、父が自ら役所に「認知届」を提出して行う方法になり、遺言による方法も認められます。また認知は身分行為になりますので、未成年者や成年被後見人であっても、法定代理人の同意なしにすることができます。
なお任意認知は自らの意思ですることが必要になりますので、認知者の意思に基づかない認知届けは無効になります。
認知には次の例外を除き、子の承諾は不要です。認知に子の承諾を必要とする場合は次のとおりです。
①成年の子を認知する場合は、本人の承諾が必要になります
②胎児を認知する場合は、その母親の承諾が必要になります
③成年者の直系卑属(孫等)がいる、死亡した子を認知する場合は、その成年である直系卑属の承諾が必要になります
「強制認知」とは、父または母が認知をしないときに、その子や直系卑属が裁判により求めるものになります。ただしこれは父または母の死亡から3年以内にする必要があります。
任意認知も強制認知も、その効果は子の出生時にさかのぼって親子関係が生じます。この際も、第三者が既に何らかの権利を取得している場合には、その権利を害することはできません。
最後に「準正」について付け加えておきます。
「準正」とは、非嫡出子を嫡出子にする制度を言います。準正の要件は、「認知」+「婚姻」になります。認知により相続権が発生しますが、あくまでも「認知された非嫡出子」であることには変わりありません。これを嫡出子に変える制度になります。
「準正」には認知と婚姻の順序によって2つのパターンがあります。
①婚姻準正
②認知準正
です。
「婚姻準正」とは、認知が確定した後に父母が婚姻した場合で、婚姻の時から準正が発生します。
「認知準正」は婚姻をした父母が認知をした場合で、認知の時から準正が生じます(この場合も実務上は婚姻の時からとされています)。
順番はどちらであっても、準正が生じた子(準正子)は、嫡出子の身分を取得します。なお現在の民法では、相続においても嫡出子と認知された非嫡出子の相続分は変わりませんが、改正前は差がありましたので、この準正の手続きはより重要なものでした。
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前回記事の、共同相続人に成年後見人がいる場合や、行方不明者に財産管理人が指名された場合の遺産分割協議です。
当然これらの者は共同相続人の代理人になりますので、遺産分割協議に参加し、これらの者も含めた全員の合意で協議が成立することになります。
しかしこの成年後見人や財産管理人は共同相続人の権利代弁者でありますので、職責上、決して不利な内容で合意することはありません。
協議の成立に有効な条件であっても、むやみな妥協は代理人の責任問題になりますので、必ず法定相続分以上のものを主張されます。不必要な上積みは要求されませんが、客観的に見て常識的な数万円程度の譲歩しかなされません。
ですので遺言がない相続の場合に、共同相続人間で生前の故人が口にしていた意思とおりに遺産分割が合意されつつある場合でも、このような代理人が介入した場合には、法定相続分を下回る額で合意に至ることは容易ではありません。
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