経営事項審査 経営規模等評価について

今日は経営事項審査の次の段階、経営規模等評価について書いていきます。

経営状況の分析が終わると、申請した機関から「経営状況分析結果通知書」が届きます。今度はそれをもとに、許可行政庁に「経営規模等評価申請」とその結果を交付してもらう「総合評定値請求」を行ないます。

申請では経営状況分析結果通知書」をあわせて提出します。申請する行政庁は、知事許可であればその都道府県知事へ、大臣許可であれば管轄する地方整備局になります。大臣許可の場合も実際に提出する窓口は、通常は知事許可と同様になります(提出日を指定されることが多いようです)。事前に予約をしてから申請を行ないます。

経営状況分析では主に財務面等の経営の健全性について評価を出しましたので、経営規模等評価では、建設業としての営業規模や技術力、人材、設備、あるいは建設業者としての社会性等について評価を受けることになります。ではどのような項目で評価されるのでしょうか。評価項目は、

①完成工事高(XⅠと記号化されます)

②自己資本額および平均利益額(XⅡ)

③技術職員数および元請完成工事高(Z)

④その他の審査項目(W)の4つになります。

その4つの項目を足して、総合評定値(P点といいます)が求められます。このP点がその建設業者の最終評価(実際は入札を行いたい官公庁に申請すると、総合評定値をもとに各官公庁独自にランク付けされますが)になります。

各項目にはそれぞれ決められた部分点数があり、それらを足しこんでその項目の合計点とします。各項目の詳細は次回に説明しますが、規模が大きければどこまでも点数が加算されるかというとそういうわけではなく、それぞれに上限値と下限値が設けられています。

また項目ごとに比重に差を付けており、各項目の合計点にXⅠが0.25、XⅡが0.15、Zが0.25、Wが0.15を掛けて求めることになります。P点を全体1とした場合、この4項目を足しても0.8にしかなりません。

あと0.2は何かというと、これが前段の経営状況分析(Y)の点数になります。これを式で表すと、P=XⅠ×0.25+XⅡ×0.15+Z×0.25+W×0.15+Y×0.25となります。

ちなみに参考に各項目の上限点数だけ記しておきます。XⅠが2309点、XⅡが2280点、Zが2441点、Wが1919点、Yが1595点です。ですので総合評値P点の最高値は2136点となります。

総合評定値は業種ごとに出されますので、経営状況分析同様、経営規模等評価も業種ごとに申請します。各項目の内容については、次回書いていきます。

https://www.gyosei-suzuki-office.com/category1/entry83.html 

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今日は建設業許可における、新規許可申請後の申請や届出について書きます。 建設業は建設業法等により「建設工事の適正な施工を確保」することにより「発注者の保護」をするとともに、「建設業の健全な発達を促進」し「公共の福祉の増進に寄与」することを目的としており、運用には厳しいルールや罰則が設けられています。 そのため許可期間は5年間と定められており、5年ごとに更新許可申請をしなければなりません。また許可要件も許可取得時だけ満たしていれば良いものではなく、継続して満たしている必要があります。許可要件を欠いた時点で許可が失効します。 申請や届出をしなければならない手続きの内容は、その猶予期間ごとに分けて書きます。 ■建設業許可については、 ①有効期間は許可取得日から5年後の許可取得日の前日までとなります ②有効期限の30日前までに許可更新申請を行います。有効期間を1日でも過ぎると許可は失効してしまい、その場合は再度新規の許可申請をする必要があります 。更新申請は許可が切れる日の3ヶ月前から受け付けていますので、早めに更新申請をしましょう ③更新手続きの内容は新規許可申請の場合とほぼ同様です ④それまでに許可の内容に変更があった場合は、その変更手続きが正しく行われている必要があります ⑤更新には過去5年間の決算届けが必要であるため、毎年決算変更届けを提出している必要があります。決算変更届け(事業年度報告書)は、毎年度終了後4ヶ月以内に必ず提出します。提出を怠ると更新手続きが受けられません。 ■次の内容に変更があった場合は、決算変更届けと同時に提出します。 ①使用人数に変更があった場合 ②定款が変更された場合 ③令3条に規定する使用人(支配人や一定の権限を有すると判断される者)一覧表に変更があった場合 ④国家資格者・管理技術者一覧表に記載した技術者に変更があった場合 ■次の内容に変更があった場合は、30日以内に必ず届出を行います。 ①商号や名称に変更があった場合 ②代表者、役員、事業主、支配人等に変更があった場合 ③営業所の名称、所在地、業種に変更があった場合 ④営業所の新設、廃止があった場合 ⑤資本金額(出資総額)に変更があった場合 ■次の内容に変更があった場合は、2週間以内に必ず変更届を提出します。重要項目であるため猶予期間が短く設定されています。 ①経営業務管理責任者に変更があった場合 ②専任技術者に変更があった場合 ③令3条に規定する使用人に変更があった場合 ④建設業許可の要件を欠いたとき あと「廃業届け」に関してですが、実際に廃業した場合はもちろん提出しますが、役所から廃業届提出の行政指導があった場合にも提出しなければなりません。これは30日以内に行います。要件を欠いての行政指導については、別記事で書いていきます。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry11.html
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本日は建設業許可取得についてお話します。 以前書きましたとおり建設業を営もうとする者は建設業法によって、一定の基準以上の工事を請け負う場合は、建設業の許可を受けなければいけません。一定の基準とは「軽微な建設工事のみを請け負う業者以外は、建設業許可を受けなければならない」ということです。逆に言うと1件でも軽微な工事以外の工事を行う場合は、建設業の許可が必要になります。 許可なしで工事を行った場合は無許可営業として法律で罰せられることとなります。では軽微な工事とはどのようなものでしょうか。軽微な工事とは、 ①建築一式工事では1,500万円未満の工事または、延べ面積150㎡未満の木造住宅工事  ②建築一式工事以外の工事では、500万円未満の工事、となります。 許可を受ける必要がある業者は、発注者から直接工事を請け負う元請負人はもちろん、下請負の場合も含みます。これは個人であっても法人であっても同様です。また注意点としては、 ①上記の金額には消費税等の税金も含まれること  ②全体の工事を期間等で2つ以上の契約に分割して請け負う時は、その合計額で計算すること  ③材料が注文者等から支給された場合は、その材料費(市場価格で計算し、運搬費等も含みます)も含まれることです。 うっかりして軽微な工事の範疇を超えないようにしましょう。 以前元請業者のコンプライアンス遵守について書きましたが、昨今下請けの無許可業者に500万円以上の工事を施工させていたとの内容で、元請業者に行政指導がなされるケースが増えているようです。うっかりの場合もあるでしょうが、元請業者にとってはそのうっかりで社名に傷が付く場合もあります。ですので、建設業許可を取得している建設業者を優先的に指名するケースが増えていくものと思われます。 なお一式工事という名称に触れましたが、建設業の許可については、次の29業種があります。請け負う工事の業種ごとに許可が必要であり、許可を取得している業種の工事以外原則行えません。許可以外の業種の工事を行う場合は、許可を受けている建設業者と下請け契約を結ぶことになります。 一式業種として2業種あります。一式工事とは複数の下請企業を元請企業が統括して行われる大規模な工事のことであり、その全体のマネジメントを行う許可が一式業種許可です。①土木工事業 ②建築工事業です。 専門業種として27業種あります。①大工工事業 ②タイル・レンガ・ブロック工事業 ③ガラス工事業 ④造園工事業 ⑤左官工事業 ⑥鋼構造物工事業 ⑦防水工事業 ⑧さく井工事業 ⑨とび・土木工事業 ⑩鉄筋工事業 ⑪内装仕上工事業 ⑫建具工事業 ⑬石工事業 ⑭舗装工事業 ⑮機械器具設置工事業 ⑯水道施設工事業 ⑰屋根工事業 ⑱しゅんせつ工事業 ⑲熱絶縁工事業 ⑳消防施設工事業 ㉑電気工事業 ㉒板金工事業 ㉓電気通信工事業 ㉔清掃施設工事業 ㉕管工事業 ㉖塗装工事業 ㉗解体工事業です。 別の記事で書きますが、許可にも業種別の他、一般建設業と特定建設業の区分もあります。それぞれの業種では一般か特定のどちらかの許可を受けることとなり、同じ業種で一般と特定の両方の許可を受けることはできません。なお解体工事業許可における、とび土木工事の経過措置に関しては前に投稿した記事のとおりです。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry4.html
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建設業許可の許可要件について
今日は建設業許可の許可要件について書きます。 建設業許可には営業所の場所によって県知事許可と国交大臣許可があり、また元請が下請けに発注する金額によって一般建設業許可と特定建設業許可があります。その組み合わせによって要件も変わってきますが、今回は一番申請の多い一般建設業許可の知事許可での許可要件を見てみます。 建設業許可を取得するには「人」「施設」「財力」を備えていることが条件となり、これらすべてを満たさなければなりません。 まず「人材要件」。これが一番重要ですが、 ①経営業務管理責任者がいること ②専任技術者がいること ③欠格要件に該当しないこと ④誠実性があること これらのすべてを満たす必要があります。 「施設要件」は建設業の営業を行う「営業所」を有することです。 営業所とは経営業務管理責任者や専任技術者が常勤する、請負契約を締結する事務所のことです。作業員とかが常駐する支店等であっても、契約を締結しない場所は建設業許可における営業所とはなりません。また契約を直接締結する場所でなくても、実質的にそれらを統括する場所は営業所となります。 「財産要件」は、財産的基礎や金銭的信用を有することです。具体的には、 ①直前の決算において自己資本額500万円以上あること ②500万円以上の資金調達能力を有すること(直前1ヶ月以内の預金残高証明書等で証明) ③許可申請直前の過去5年間に、許可を受けて継続して営業した実績を有すること このうちいずれかに該当することが必要となります。 ちなみに特定建設業許可の場合は特に健全な経営が要請されるため要件は非常に厳しくなっており、 ①欠損の額が資本金の20%を超えていないこと ②流動比率が75%以上であること ③資本金の額が2,000万円以上かつ自己資本の額が4,000万円以上であること この3つのすべてに該当する必要があります。 では人材要件について更に見てみましょう。 まず経営業務管理責任者の要件はどのようなものでしょうか。 法人の場合は常勤役員のうち少なくとも1人が、また個人事業者の場合は個人事業主本人またはその支配人のうちのひとりが、次の要件を満たした常勤の経営業務管理責任者である必要があります。 要件は資格ではなく建設業の経営経験のみを問うものであり、言い換えると経営者としての実務経験年数のみとなります。具体的には、 ①許可を受けようとする建設業について、5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者(法人の役員または個人事業主の経験) ②許可を受けようとする建設業について、5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって、執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験を有する者(特別な証明資料等が必要) ③許可を受けようとする建設業について、6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって、経営業務を補佐した経験を有する者。個人事業主の場合は、事業主の配偶者や子などが補佐する立場にあった経験も含まれます ④許可を受けようとする建設業以外の建設業について、6年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者 ⑤許可を受けようとする建設業以外の建設業について、6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験を有する者 これらのいずれかを満たす必要があります。許可を受けようとする建設業以外の建設業については、補佐した経験を有する者は対象となりません。 平成29年6月の建設業許可基準の改正によって上記年数基準の7年が6年に短縮され、経営業務管理責任者の申請は有利になりましたが、依然その地位を証明する特別な証明資料の提出は必要事項であるため、この部分のハードルの高さは解消されていません。 では専任技術者の要件はどのようなものでしょうか。専任技術者はすべての営業所にひとり以上常勤しなければなりません。具体的な要件は、 ①取得したい許可業種の国家資格を有していること ②大学の指定学科卒業後3年以上の実務経験を有することや、高等専門学校の指定学科卒業後3年以上の実務経験を有することですが、この専門学校卒業の場合は専門士(文科省指定の専門学校および課程で2年を修了した者)や高度専門士(同じく4年)の資格が必要 ③高等学校の指定学科卒業後5年以上の実務経験を有することや、専門学校卒業後(専門士や高度専門士の資格をもたない物)5年以上の実務経験を有すること  ④学歴の有無を問わない場合は10年以上の常勤実務経験が必要 以上のいずれかを満たすことが必要となります。国家資格を有していれば実務経験は必要ありませんが、実務経験で専任技術者となる場合は、学歴証明と実務経験の証明書類が必要となります。これらの実務経験はすべて、常勤でなければなりません。 ④の場合などは2つ以上の業種で取得する場合はそれぞれに10年以上、合計で20年以上の経験が必要となるため、国家資格を有する専任技術者の採用が有利ではあります。 なお電気工事業と消防施設工事業については原則国家資格が必要となります。また一般建設業の場合は2級資格でも大丈夫ですが、特定建設業の場合は必ず1級資格が必要となります。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry7.html
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中小企業とは 建設業の特徴とは
前回の記事で中小企業について触れましたので、今日は「中小企業」「小規模企業」について書いていきます。 行政書士のお客様は、中小企業や小規模企業、あるいは個人事業主がほとんどとなります。かく言う私も個人事業主でありますが、ではそもそも中小企業とはどういうものであって、現状はどのような状況でしょうか。 ちなみに「中小企業基本法」では中小企業を「多様な事業の分野において特色ある事業活動を行い、多様な就業の機会を提供し、個人がその能力を発揮しつつ事業を提供することによりわが国経済の基盤を形成しているもの」と位置づけています。 また「中小企業憲章」では中小企業は「意思決定の素早さや行動力、個性豊かな得意分野などの多種多様な可能性を持つ。経営者は企業家精神に溢れ、自らの才覚で事業を営みながら、家族のみならず従業員を守る責任を果たす」といい、また「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の承継に重要な機能を果たす。中小企業は国家の財産ともいうべき存在である」とも謳っています。 ここでは数字面的なものだけ書いておきます(以下2014年統計から)。 その前に中小企業の定義とはどのようなものでしょうか。「中小企業」の定義は「中小企業基本法」によります。中小企業は資本金または従業員数に基づき区分されます。 ①製造業・建設業・運輸業等では資本金3億円以下または従業員数300人以下 ②卸売業では資本金1億円以下または従業員数100人以下 ③小売業・飲食店等では資本金5千万円以下または従業員数50人以下 ④サービス業では資本金5千万円以下または従業員数100人以下 どの業種も資本金か従業員数のいずれか一方に該当すれば中小企業となります。 ちなみに「小規模企業」とは、常時使用する従業員の数が20人以下(卸業・小売業・飲食店・サービス業は5人以下)の事業者と定義され、こちらは従業員数のみで判断されます。 また中小企業は法人税等でも優遇されますが、この場合の中小企業の定義は法人税法における中小企業の定義が適用され、業種にかかわらず「資本金1億円以下」の企業となります。 会社は大きいことによるメリットも当然ありますが、大きいゆえに様々な義務も厳しくなります。ですのでこの括りは重要となり、中小企業であるメリットも非常に大きいこととなります。いつぞやシャープが自主再生の過程で、資本金をこの基準にまで下げることを検討し、批判の的となったことも記憶に新しいことです。 企業ベースでは中小企業の割合は全企業(一次産業は除きます)の99.7%を占め、小規模企業は85.1%を占めます。建設業は特に顕著であり、中小が99.9%、小規模が95.5%となります。 小売業ではそれぞれ99.6%、82.1%、宿泊飲食業では99.9%、85.3%となります。では従業者数ではどうでしょうか。同じく全企業で70.1%、23.5%、建設業89.2%、58.8%、小売業62.9%、19.4%、宿泊飲食業73.4%、26.9%となります。 まとめますと、大企業は全企業数の0.3%ですが従業員数は29.1%を占めます。企業数はほとんどありませんが、従業者数で見ると一次産業を除く3割の方が大企業で働いており、個人事業主を含む中小企業で働いている方は、のこりの7割の方ということになります。 ここも建設業が突出して顕著な数字となっていますが、中小企業で働いている方が9割であり、6割の方は小規模企業で働いているということになります。これはとりもなおさず、土木工事や電気工事等が様々な専門性をもちそれを元請がまとめるという、建設業界特有の構造によるものでしょう。 中小企業については興味深い記事もいろいろ書けますので、折に触れて投稿していきます。
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建設業許可 経営事項審査の改正について
この土曜日に前橋の赤木千本桜を見に行ってきました。初めて行きましたが、あいにくの曇り空。週中の天気予報では雨でしたが朝から雨が降る気配もなく、今日から桜まつりということで8時に家を出ました。 今年は3月が異常に暑かったこともあって桜も散り頃で、ここも朝からすごい桜吹雪。こんなにすごい桜吹雪の回廊を通ったのは初めてで、ほんとにびっくりしました。♫桜舞い散るではなく、桜降りしきるでした。写真ではなく、動画を撮ればよかった。 3月の高い気温も、地球温暖化の影響でしょうか。温暖化といえば、先週CSで「空の大怪獣ラドン」という東宝の特撮映画を見ましたが、その中で技師のおじさんが「最近は地球温暖化で暑くて困る」と言っていました。1956年の映画ですよ。笑ってしまいました。 さて、今日は建設業許可の中の経営事項審査の改正についてお話します。建設業として公共事業を元請として受注する際にはその工事業種の経営事項審査(経審)を受けていることが前提となりますが、この平成30年4月1日から経営事項審査の審査項目及び基準が改正されました。今後の審査基準は新基準となります。 申請様式に変更はありませんが、評価点について4つほど変更がありました。具体的には、 ①社会保険未加入業者への評価について ②防災活動への貢献の状況の評価について ③建設機械の保有状況の評価について ④評価対象となる建設機械の範囲の拡大の変更です。 特に国交省が建設業許可業者に対して取り組んできた、社会保険等未加入対策についての目標期限も迫っていることもあり、社会保険等未加入業者への評価が厳しくなりました。 一方、国や地方公共団体等に対する建設業許可業者の防災活動への貢献による加点が大きくなりました。 また建設業に使用する建設機械の保有台数による加点も大きくなりました。保有台数が少ないほど、改正前との比較では加点幅が大きくなったということです。 建設業許可業種の公共事業の元請け受注をされる方は、改正のメリット、デメリットを押さえることも必要になるかと思います。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry43.html
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経営事項審査 経営規模等評価について②
経営事項審査の「経営規模等評価」について、各項目の内容を見ていきましょう。 まずXⅠ完成工事高ですが、当然ですがこれは文字通り建設業者の規模によって差が出ます。中小建設業者が入札で大手と争っても意味はないことですので、いかに同規模の建設業者と競うかということになります。ですので同規模のライバル間では大きな差はつきません。 ちなみに評価できる上限は1000億円までですが、5億円くらい以下の業者間で格差がつきやすい評点設計となっています。 業種ごとに工事の完成高を申請しますが、2年または3年平均で、自社に有利な期間を選んで申請することができます。 多くの業種が対象の場合は煩雑な計算になりますので、経営事項審査シミュレーションソフトで有利な年数選択をします。2年または3年で統一し、混合することはできません。行政書士にご相談ください。ここでの注意点が3つあります。 1つは建材資材などの販売がある場合です。純粋に販売だけの場合は「兼業」となりますが、設置工事を行ない代金が発生した場合は、たとえ設置費用が安くてもそのすべてを完成工事高としなければなりません。建設資材の販売額と設置費用を合わせた額が完成工事高となります。資材の仕入費用が完成工事原価のうちの材料費ということになります。 2つめは工事の完成工事高の算出基準ですが、これは工事完成基準と工事進行基準のどちらを採用しても構いません。自社の方針にあわせて決めてください。 注意点の3つめは審査を受ける業種ではない業種の工事完成高についてです。基本的に対象業種以外の金額は、直接審査業種に影響は及ぼしませんが、何とか評価の対象に加えたいということであれば、関連する業種間の積み上げという手も考えられます。 例えば一式工事と同系の専門工事、あるいは専門工事業種同士が関連している場合には、その関連する工事業種も認められる場合があります。希望する場合は事前に役所に問合せを行ってください。なお仮に関連業種として積み上げた場合は、その関連業種は審査を受けることはできなくなります。 次にXⅡ自己資本額および平均利益額を見てみましょう。これは単純に自己資本額が高いほど点数が大きくなります。決められた算出式がありますので、それに基づいて計算をします。 平均利益額は直前2年平均の利払い前税引き前償却前利益を使います。すなわち営業利益に減価償却額を足し戻した額になります。ですので減価償却額が大きいほど点数も高くなることになります。これも同様に決められた算出式で計算します。 次はZ技術職員数および元請完成工事高ですが、これも技術職員数が多いほど点数は高くなります。しかしベテランから新人まで一律というわけではなく、国家資格保有者や技能講習受講状況に応じて点数が決められており、それでその技術者ひとりの点数が決まります。 1級資格保有者でありかつ管理技術者講習を受講している技術者が最も点数が高くひとり6点となります。段階的に点数が与えられ、資格がなく10年以上の実務経験がある者が1点、資格がなく実務経験も10年未満の場合は0点となります。全員の点数を加算して計算します。ただし同一技術者で加点できる業種は2つまでとなりますので、複数業種の審査を受ける場合には、技術者の配分も大切になります。 なお技術者の雇用状況にも制約があり、常勤でありかつ6ヶ月を超えて雇用されている必要があります。定年延長の社員であれば、1年ごとの採用でもカウントできます。 元請完成工事高については算出式がありますので、これで計算を行ないます。 経営規模の最後の項目はWその他の審査項目になります。これは社会性等18項目にわたります。全体でのウエイトは15%ですが、平成27年改正によって最高点が987点から1919点に大幅に引き上げられており、特に社会保険への加入を意図的に促進しています。 項目が多いので主な項目に絞って見ていきます。まず労働福祉の状況項目があります。雇用保険、健康保険、厚生年金が未加入ですとそれぞれに減点がなされます。 退職金制度の採用等の加点項目もありますが、今までは減点があってこの項目がマイナス点になってしまっても、下限値が0点のままという救済措置が設けられていました。しかし平成30年4月1日から下限が撤廃され、最大1919点がマイナスされるようになりました。経営事項審査を受ける以上、社会保険への加入は大前提ということです。 営業年数や地域防災への貢献、建設機械の保有による加点もあります。今回の改正では、保有台数の少ない企業の加点幅を増やしています。 一方再生法や更生法が適用されたり、営業停止等の処分がなされた場合には大きな減点が課されます。 以上、許可行政庁で経営規模等評価の審査が行われると、「総合評定値通知書」が交付されます。この通知書を入札を希望する各官公庁に提出し、それぞれで入札参加資格申請を行ないます。各官公庁ではそれぞれの基準で建設業者をランク分けし、工事の内容にあった業者を選定して入札を行っていきます。 https://www.kensetukyoka-gunma.com/category1/entry62.html
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建設業許可の種類について
週末の暑さとは打って変わって、昨日今日は雨模様で少し肌寒い天気ですね。でもあさってからGW前半にかけては暑いくらいの好天が続くようですね。GW後半の天気が少し気がかりですが、今年は日の並びも良いし、景気には良い影響を与えるでしょう。 私もメーカーに努めていた頃はここが前半最大の山場であり、仕掛けていた企画の成果が気になるところでした。新人行政書士として迎えた今年は、のんびり旅行を楽しむ余裕がありますが、来年からは遊ぶ暇もないことを期待しています。 今日は建設業許可の種類について書いてみます。 まず営業所の所在地によって申請先が異なる、知事許可と国土交通大臣許可の2種類があります。 知事許可とは、1つの都道府県でのみ建設業法に基づく営業所を設ける場合の許可となります。この場合の許可は都道府県知事が行い、申請先は各都道府県知事となります。 国交大臣許可とは、2つ以上の都道府県にまたがって営業所を設ける場合の許可となります。この場合の許可は国土交通大臣が行い、申請先は主たる営業所を管轄する地方整備局等になります。実務的には知事許可と同様に都道府県の窓口に申請することになります(手数料の収め方や受付日等が異なる場合があります)。 知事許可と大臣許可の違いは、契約を行える営業所が他県にも置かれているかどうかだけの問題であり、基本的には許可内容にそのほかの違いはありません。 また同一業者が知事許可と大臣許可の両方を受けることはありません。どちらか一方の許可だけです。知事許可を取得していても他県に営業所を開設した場合は大臣許可に変更をし、大臣許可の場合であっても一つの県以外の営業所を閉鎖した場合は、残った県の知事許可に変更します。 なおこの2つの許可区分はあくまでも営業所の所在地に基づくものであって、施行する工事現場はどこでも構いません。知事許可を受けた者が他県で工事を施行することにはまったく問題ありません。 申請先による区分のほか、下請に出す工事金額の総額によっても2つの許可に区分されます。ひとつは一般建設業許可であり、もうひとつは特定建設業許可です。 まず一般建設業許可とはどのようなものでしょうか。次のいずれかが該当します。 ①発注者から直接受注した工事について、下請に出す工事金額が4000万円未満の工事のみを行う建設業者 ②建築一式工事においては、下請に出す工事金額が6000万円未満の工事のみを行う建設業者 では特定建設業許可とはどのようなものでしょうか。次のいずれかが該当します。 ①発注者から直接受注した工事について、下請に出す工事金額が4000万円以上の工事を行う建設業者 ②建築一式工事においては、下請に出す工事金額が6000万円以上の工事を行う建設業者 ひとつの業種については一般建設業許可と特定建設業許可の両方は取得できず、業種ごとにどちらか一方のみの許可となります。金額についてはいずれも消費税等込の金額です。 なお注意しなければいけない点は、この一般建設業か特定建設業かの区分については直接請負う金額に制限はなく、あくまでも下請けに発注する金額によって決まるという点です。大規模な工事を請負ってもそのほとんどを自社施工で行い、下請けへの発注金額が4000万円に満たなければ、一般建設業の許可でも大丈夫ということになります。 ただしひとつでも特定に該当する工事を請け負う場合は、やはり特定建設業許可が必要であることは言うまでもありません。 なお別記事でも書きますが、特定建設業許可は一般建設業許可と比べてその責任範囲が増すため、取得要件も厳しくなり技術者の要件や財務要件のハードルが高くなります。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry6.html
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公共工事の受注
今日は建設業者が公共工事を直接受注することの要件について書いていきます。 https://www.gyosei-suzuki-office.com/category1/entry42.html 公共工事とは国の各省庁や都道府県市町村といった地方公共団体、あるいは独立行政法人等も含めた、いわゆる官公庁が発注する工事のことをいいます。 税金で賄われる工事であり公共性が問われるものですので、その運用は建設業法によって厳しく規制されています。また各官公庁ともより良い行政を目指し、発注を行うに当たっては、客観的な評価に基づいた適正な建設業者を、適正な発注価格で契約するという「入札制度」で運用しています。 一方地方公共団体においては地域活性化の一環として、地元業者との契約や育成を行うといった一面も備えています。 ではまず建設業者が公共工事を受注するメリットについて考えてみましょう。 請け負うメリットとしては多くのものが挙げられますが、まず第一には当然、売上の増加が見込まれることです。特に公共工事はインフラの整備や維持も継続して行う必要があるため、不況期でも安定した発注量が見込めるという大きなメリットがあります。 また請求先は官公庁ですので、現金回収ができしかも取りっぱぐれはありません。Aランクの取引先です。情報収集や営業努力については民間に対してするものと比べても力の抜けるものではありませんが、少なくとも交際費等の出費はかかりません。 信用力という点からも、公共工事の請負が多いほど当然企業としての信用が高くなっていきます。優良債権がきちんと回収できていることが一目瞭然であり、官公庁から財政面も技術面もお墨付きをもらえる効果があるからです。銀行などの金融機関からの信用が厚くなることはもちろん、民間企業からの受注増にもつながるものです。  もうひとつ期待できる効果としては、前述した地元企業が優先されることが多いことと、小規模企業にも地域活性化の点から枠が設けられていることです。まずは限られた規模やランクの工事にはなりますが、そのレベルの公共工事を請け負うことで、次のステップにつなげていける可能性があります。 では公共工事は誰でもが受注できるのでしょうか。 公共工事を受注するのには、官公庁があらかじめ公表する工事の「入札」に参加しなければなりません。入札自体の話はおくとして、ここでは入札参加の要件について見てみます。 まず前提条件としては、建設業許可業者でなければなりません。軽微な工事のみを行う建設業者であっても建設業許可を取得すれば、入札に参加する第一の要件はクリアできます。 次の要件は毎年必ず決算変更届けを提出していることです。建設業許可業者としての義務ですので当然ですが、変更届けを提出していれば次のステップに進むことができます。 ここまでは形式要件であり、受けようとする建設業者は当然クリアしています。ここから各建設業者に備わっている技術力や経営力、資力等によって客観的な点数化が行われ、ランク付けされていく過程に進みます。 その過程が「経営事項審査」(けいしん)というものになります。経営事項審査を経て獲得した点数やランクに基づいて、各省庁の入札採用につながっていきます。経営事項審査は経営状況と経営規模という2つの客観的な審査が行われ、最終的に点数化された「総合評定値通知書」というものが交付されることになります。次回はそれぞれの分析について見ていきます。 https://www.gyosei-suzuki-office.com/category1/entry42.html  
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建設業許可 解体工事業の許可経過措置について
今日は、建設業の解体工事業の新設に伴う経過措置についてお話します。 平成28年6月1日の建設業法の一部改正に伴い、新たな業種として「解体工事業」が追加されました。それによって、従来の括りであった「とび・土木工事業」については、次の経過措置がとられています。 1つめは建設業許可について。施行日時点でとび・土木工事業の許可を受けて解体工事業を営んでいる建設業者については、平成31年5月31日までの間は解体工事業の許可を受けずに解体工事を施工することが可能であるということです。 2つめは経営業務管理責任者について。施行日前のとび・土木工事業に係る経営業務管理責任者としての経験は、解体工事業に係る経営業務管理責任者の経験とみなされるということです。また、経管者に準ずる地位における経験も同様となります。 3つめは技術者について。施行日時点でとび・土木工事業の技術者に該当する者は、平成33年3月31日までの間は解体工事業の技術者とみなされるということです。 4つめは経営事項審査について。経営事項審査においても、平成31年5月31日までの間は従来のとび・土木工事業と変わらない評価による点数も算出します(完成工事高・技術職員数)。 また平成33年3月31日までの間は、当該技術者も解体工事業の技術職員として評価されます。 以上が「とび・土木工事業」における経過措置ですが、これも技術者の措置を除いては、あと1年で終了となります。「とび・土木工事業」許可のみで解体工事業を継続されてらっしゃる建設業の方は、うっかりの無いように、お早めの許可申請をお願いいたします。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry4.html
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