中小企業とは 建設業の特徴とは

前回の記事で中小企業について触れましたので、今日は「中小企業」「小規模企業」について書いていきます。

行政書士のお客様は、中小企業や小規模企業、あるいは個人事業主がほとんどとなります。かく言う私も個人事業主でありますが、ではそもそも中小企業とはどういうものであって、現状はどのような状況でしょうか。

ちなみに「中小企業基本法」では中小企業を「多様な事業の分野において特色ある事業活動を行い、多様な就業の機会を提供し、個人がその能力を発揮しつつ事業を提供することによりわが国経済の基盤を形成しているもの」と位置づけています。

また「中小企業憲章」では中小企業は「意思決定の素早さや行動力、個性豊かな得意分野などの多種多様な可能性を持つ。経営者は企業家精神に溢れ、自らの才覚で事業を営みながら、家族のみならず従業員を守る責任を果たす」といい、また「社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の承継に重要な機能を果たす。中小企業は国家の財産ともいうべき存在である」とも謳っています。

ここでは数字面的なものだけ書いておきます(以下2014年統計から)。

その前に中小企業の定義とはどのようなものでしょうか。「中小企業」の定義は「中小企業基本法」によります。中小企業は資本金または従業員数に基づき区分されます。

①製造業・建設業・運輸業等では資本金3億円以下または従業員数300人以下

②卸売業では資本金1億円以下または従業員数100人以下

③小売業・飲食店等では資本金5千万円以下または従業員数50人以下

④サービス業では資本金5千万円以下または従業員数100人以下

どの業種も資本金か従業員数のいずれか一方に該当すれば中小企業となります。

ちなみに「小規模企業」とは、常時使用する従業員の数が20人以下(卸業・小売業・飲食店・サービス業は5人以下)の事業者と定義され、こちらは従業員数のみで判断されます。

また中小企業は法人税等でも優遇されますが、この場合の中小企業の定義は法人税法における中小企業の定義が適用され、業種にかかわらず「資本金1億円以下」の企業となります。

会社は大きいことによるメリットも当然ありますが、大きいゆえに様々な義務も厳しくなります。ですのでこの括りは重要となり、中小企業であるメリットも非常に大きいこととなります。いつぞやシャープが自主再生の過程で、資本金をこの基準にまで下げることを検討し、批判の的となったことも記憶に新しいことです。

企業ベースでは中小企業の割合は全企業(一次産業は除きます)の99.7%を占め、小規模企業は85.1%を占めます。建設業は特に顕著であり、中小が99.9%、小規模が95.5%となります。

小売業ではそれぞれ99.6%、82.1%、宿泊飲食業では99.9%、85.3%となります。では従業者数ではどうでしょうか。同じく全企業で70.1%、23.5%、建設業89.2%、58.8%、小売業62.9%、19.4%、宿泊飲食業73.4%、26.9%となります。

まとめますと、大企業は全企業数の0.3%ですが従業員数は29.1%を占めます。企業数はほとんどありませんが、従業者数で見ると一次産業を除く3割の方が大企業で働いており、個人事業主を含む中小企業で働いている方は、のこりの7割の方ということになります。

ここも建設業が突出して顕著な数字となっていますが、中小企業で働いている方が9割であり、6割の方は小規模企業で働いているということになります。これはとりもなおさず、土木工事や電気工事等が様々な専門性をもちそれを元請がまとめるという、建設業界特有の構造によるものでしょう。

中小企業については興味深い記事もいろいろ書けますので、折に触れて投稿していきます。
 

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建設業許可取得後の標識と帳簿
今日は、建設業許可を受けた後にしなければいけないことについて書いていきます。 新規許可後の変更届けや主任技術者の配置については先に書きました。それとは別に、建設業許可業者については事務所や工事現場に標識や帳簿類の設置義務が発生します。 まず標識とはどのようなもので、どのような内容を明記しなければならないのでしょうか。建設業許可を受けた建設業者は建設業法によって、すべての店舗および工事現場において標識を掲げなければなりません。標識とはつまり看板のことです。私たちも工事現場などでよく見かけますね。 建設業はその社会的責任も大きいため、許可を受けた業者であることや具体的な工事を行うことのできる業種内容についてなどを周知するために、事務所に標識を掲示しなければなりません。 また工事現場は工事の内容によっては多くの危険が伴うにもかかわらず、多くの業者が関与しており責任の所在もあいまいになりがちです。その責任の所在をはっきりさせそれを公衆に周知するために工事現場にも標識を掲示しなければなりません。 ではそれぞれの標識について詳しく見ていきましょう。まず店舗への標識の掲示についてです。建設業許可を受けた建設業者は、本社のみならずすべての店舗ごとに、定められた様式に従って一定の項目を記載した標識を掲示しなければなりません。記載する項目は次のとおりです。 ①一般建設業か特定建設業かの区別 ②許可年月日と許可番号、および許可を受けた建設業種 ③商号または名称 ④代表者の氏名 ⑤その店舗で営業しているすべての建設業の業種です。 材質や色についての定めはありませんが、大きさは縦35Cm以上横40Cm以上のものと決まっています。材質はアクリルやステンレス、スチールのもの、色は白やシルバー、あるいはいわゆる金看板が多いようです。更新や現場ごとの作り直しに費用がかかりますので、防水処理を施した印刷物でも構いません。 一方、建設工事現場への標識の掲示についてはどのような規定があるのでしょうか。建設業許可を受けた建設業者はすべての建設工事現場ごとに、定められた様式に従って一定の項目を記載した標識を掲示しなければなりません。元請負業者や下請業者、二次以下下請負業者の区別なく、また公共工事や民間工事の区別なく掲示する必要があります。記載しなければならない項目は、 ①一般建設業か特定建設業かの区別 ②許可年月日と許可番号および許可を受けた建設業 ③商号または名称 ④代表者の氏名 ⑤主任技術者または管理技術者の氏名です。 こちらの大きさは縦25Cm以上横35Cm以上のものでなければなりません。そして公衆が見やすい場所に掲示しなければならないとされています。 看板類は配布等はされませんので、各自業者等に発注し作成する必要があります。なお建設業許可は5年ごとに更新となりますので、その都度新たな許可年月日に更新する必要があります。 次に帳簿の備付けと保存義務について見ていきましょう。帳簿に関しては、営業所ごとに帳簿を備付けて添付書類とともに保存する義務があります。内容に関しては細かい規定があり、 ①営業所の代表者の氏名および代表者となった年月日 ②注文者および締結した建設工事の請負契約に関する事項 ③発注者(宅建業者を除く)及び締結した住宅を新築する建設工事の請負契約に関する事項 ④下請負人と締結した下請負契約に関する事項です。 また添付書類に関しては次の書類を保存する義務があります。 ①.契約書および変更契約書またはその写し ②特定建設業者が一般建設業者へ建設工事を下請けさせた場合に、支払った下請け代金の額及び支払手段を証明する書類(領収書等)またはその写し ③請負った建設工事が施工体制台帳を作成しなければならないものである場合は、当該施工体制台帳全部または必要事項が記載された部分に関する書類です。 保存期間については、 ①帳簿及び添付書類とも5年間 ②住宅の新築工事の場合は10年間 の義務があります。
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今日は建設業許可における、新規許可申請後の申請や届出について書きます。 建設業は建設業法等により「建設工事の適正な施工を確保」することにより「発注者の保護」をするとともに、「建設業の健全な発達を促進」し「公共の福祉の増進に寄与」することを目的としており、運用には厳しいルールや罰則が設けられています。 そのため許可期間は5年間と定められており、5年ごとに更新許可申請をしなければなりません。また許可要件も許可取得時だけ満たしていれば良いものではなく、継続して満たしている必要があります。許可要件を欠いた時点で許可が失効します。 申請や届出をしなければならない手続きの内容は、その猶予期間ごとに分けて書きます。 ■建設業許可については、 ①有効期間は許可取得日から5年後の許可取得日の前日までとなります ②有効期限の30日前までに許可更新申請を行います。有効期間を1日でも過ぎると許可は失効してしまい、その場合は再度新規の許可申請をする必要があります 。更新申請は許可が切れる日の3ヶ月前から受け付けていますので、早めに更新申請をしましょう ③更新手続きの内容は新規許可申請の場合とほぼ同様です ④それまでに許可の内容に変更があった場合は、その変更手続きが正しく行われている必要があります ⑤更新には過去5年間の決算届けが必要であるため、毎年決算変更届けを提出している必要があります。決算変更届け(事業年度報告書)は、毎年度終了後4ヶ月以内に必ず提出します。提出を怠ると更新手続きが受けられません。 ■次の内容に変更があった場合は、決算変更届けと同時に提出します。 ①使用人数に変更があった場合 ②定款が変更された場合 ③令3条に規定する使用人(支配人や一定の権限を有すると判断される者)一覧表に変更があった場合 ④国家資格者・管理技術者一覧表に記載した技術者に変更があった場合 ■次の内容に変更があった場合は、30日以内に必ず届出を行います。 ①商号や名称に変更があった場合 ②代表者、役員、事業主、支配人等に変更があった場合 ③営業所の名称、所在地、業種に変更があった場合 ④営業所の新設、廃止があった場合 ⑤資本金額(出資総額)に変更があった場合 ■次の内容に変更があった場合は、2週間以内に必ず変更届を提出します。重要項目であるため猶予期間が短く設定されています。 ①経営業務管理責任者に変更があった場合 ②専任技術者に変更があった場合 ③令3条に規定する使用人に変更があった場合 ④建設業許可の要件を欠いたとき あと「廃業届け」に関してですが、実際に廃業した場合はもちろん提出しますが、役所から廃業届提出の行政指導があった場合にも提出しなければなりません。これは30日以内に行います。要件を欠いての行政指導については、別記事で書いていきます。 http://gyosei-suzuki-office.com/category1/entry11.html
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私の勉強ノートを見つけましたので、これからこれをもとにブログを書いていきます。 最初に士業を志したのは17年前。当時も漠然とした思いではあったのですが、40歳を目前にして、会社を辞めて自分で士業をやりたいという思いが強くなり、急に勉強を始めました。その時に選んだものは中小企業診断士でした。まあ会社にいても資格が邪魔になることはないし、自分のスキルやノウハウを活かせると思ったからです。 当時も会社に特に不満もなく給料も良かったのですが、とにかく無性に自分の力を試したかったんでしょうね。家でも会社でも、半ば公然とその思いは伝えていました。 年齢も年齢ですので決して若気の至というわけではないのですが、結果としては明らかに当時は進まなくて正解だったんでしょう。その頃小中学生だった4人の子供も大学を終え、無事に社会人として生活(上3人の娘は結婚し、独身は社会人2年目の男の子だけですが)していますし、それもこれも勤めていた会社のおかげでした。 当時は単身赴任ではなく、転勤してきた群馬の借家住まいでしたが、とにかく忙しい時期でした。会社もみなし労働を導入し、その中でも今話題の企画業務型裁量労働営業として土日以外はカウントしなくても残業は100時間を優に超えていましたし、そんな環境で酒も控えて帰って勉強をしていた時期でした。 中小企業診断士の試験も方式が変わったばかりでまだ1次試験も今ほど難しくはなかったんでしょうが、思いもかけず1回で合格してしまいました。ただそこまでで、結局仕事が忙しいのやら楽しいのやらで、結局2次試験は受けずじまいでした。そこから10数年が経って子供たちも巣立ち、そろそろ次もということで会社も辞め行政書士としての今に至ります。 思い立って再度試験勉強を始めたのは4年ほど前の8月ですが、もう診断士の試験は間に合いませんでしたので、何か資格試験はないかなということで行政書士の勉強を始めた次第です。今考えるとあまりに無謀ですが、せっかくやりだした勉強でしたので2つの勉強を並行して行っていました。 翌年の診断士は1次はクリアしましたが、一発合格を狙った2次の最後の財務でつまずきました。横の受験者が問題用紙のページを切り取って見やすくしていた?(問題用紙を見られた方ならわかると思いますが)のが見えましたので、3科目まで出来のよかった私も調子に乗って切り取ったのが運の尽き、逆にページのやりくりがうまくできなくなりパニックになってアウトでした。その時のことは今もよく覚えていません。結果はBで落第。3科目までAで、4科目目だけDで足切り。悔やまれてなりません。 2年目の2次は財務さえやれば大丈夫だろうということと、この試験特有の訳のわからなさ(これもわかる方にはわかると思いますが)から他の科目の勉強はあまり意味がないと考え、ほとんどやらずに受験し落第してしまいました。 昨年は再度1次試験を受けましたが、平均点も68点超えでクリアしました。でも行政書士に受かっていましたし、2次も問題ないだろうとタカをくくって勉強もやらず散々な結果に終わりました。今も試験の復習はしていませんが、かなり大きな事故をしでかしたんでしょう。今年の2次はモチベーションを上げないとむつかしいかな。そろそろ過去問引っ張り出してみようかな。。 診断士試験を目標にされる方は、1年目で受かる決意で臨んで下さい。そもそも一度に2つの勉強はしない方がよいです。覚えるのがむつかしいというよりも、両方のモチベーションを維持するのは無理です。 ということで行政書士試験の話に戻りますが、当然1年目は記念受験でしたが、難易度が非常に高い(というか問題の質自体が議論されるほどのレベル)年でしたので当然落ち、翌年はその影響で問題が易しくなったにもかかわらずモチベーションが低くて落ち(診断士に受かると思っていましたので)、その翌年になんとか受かった次第です。 診断士の試験は科目が多く門外漢な分野も多いのでLECの通信教育で勉強しましたが、行政書士の方はまったくの独学でした。使用したのは書店で売っているLECの合格基本書と同じく過去問だけです。 最初は何回も見てひたすら覚えるだけで、他の手段は使いませんでした。2年目はさすがに飽きたので、法律の解釈本も買いましたが、こちらは記憶するというよりも解釈の幅を広げるのに役立ちます。 人によっても違うんでしょうが、一番良かったのは自分でノートを作ることでした。他の人の文章を何回も見ていると、自分が間違って解釈していた場合もそのまま通り過ぎてしまい記憶の訂正がされないので、咀嚼したものを自分の言葉でまとめるのが一番よいです。 簡潔に見やすくまとめようとすると、必然的により正確に解釈することが必要になるからです。それと本だけに頼ると、直前に限られた時間で内容を再確認しようとした際に、丁寧に読み込むと時間がかかり内容を飛ばし読みしてしまいがちだからです。自分のノートなら、短時間で何回も重要点を確認することができるからです。 ということで作成したノートにネタがたくさんありますので、診断士の科目も含め、これからブログに書いていきます。 よく行政書士試験の難易度はどのくらいという話がありますが、これは人によって受け取り方が違うと思います。暗記科目だし、受かるまで受験できると考えれば、そこまでむつかしい試験ではありません。ただ暗記科目だからといっても、試験問題は解釈のむつかしい文章形式で出されますので、条文などの本当の理解が重要になってきます。私も何回も見直して初めて正しい理解に至ったものが数多くあります。 行政書士試験は60%をクリアすれば良いとはいっても、たかだか60点というものではありません。残りの40%近くは出来ないようなむつかしい問題や、明らかに試験問題としてはくだらない問題もありますので、うまくできてやっと60点にたどり着く試験といってもよいと思います。選択問題の多くのは4択か5択になるでしょうが、大体は2つまでは絞り込めます。ただその2択になってしまった時点で、かなりやっかいな状況であることは否めませんね。 行政書士試験が簡単かどうかは見方が別れますが、ざっくりと偏差値で62程度かなというイメージです。診断士試験は科目が多く、経済学や情報システムなどもこなさなくてはいけないので時間はかかりますが、それでも行政書士試験のようなひねくれたイメージはありませんでしたのでやりやすいです。 行政書士試験が落とすための試験という意味であるならば、結構むつかしいと思います。重箱の隅をつつくような問題や、本当にどうでもよい問題もありますので。最初の憲法の文章など、長くて時間ばかりかかります。ここの時間配分をやりくりしないと、やりやすい後半の問題も慌てることになります。ちなみに私は憲法を解いた後に、先に最後の一般も問題を解きました。 たまたま1回や2回で受かれば、結果として簡単だったと言えるんでしょう。簡単だと言われる方のパターンはそういうことだと思います。受かったから簡単。でも受かった方でも次の年の問題を解けば確率は5分5分だと思います。難易度は年によりますし(落とす問題がどの程度仕込まれているか)、200時間の勉強でもたまたまその年の問題がハマれば受かり、1000時間の勉強でもハマらなかったら落ちる。1年に1度の試験がこのような内容でよいのかとは思いますが、実際そのようなイメージの試験でした。とはいえ、きっちり勉強すれば、それほどむつかしい試験ではないですかね。 行政書士試験の勉強は独学で十分こなせると思いますし、模擬試験は必要ありません。ただ独学でする場合には、条文の解釈を正しく行う必要があります。出来れば違う参考書を併せて読むほうが良いと思います。 あとひとつ、記述式の問題集や予想問題は購入したほうが間違いなくよいです。私はLECのものを買いましたが、全体で60問あったと思います。条文の理解にも役立ちますし、その年出題されなくても、間違いなくいつかは出るであろう問題です。受かるまで使えます。私もこれがなかったら受かっていなかったかもしれません。ながなが書きましたが、最後のこれを言いたかったんです。
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今日は建設業許可取得後に、人材要件を満たさなくなってしまった場合の対応について書いていきます。 建設業許可に必要な要件は、営業所要件や財務面の要件の他、法人の場合は役員等が、また個人の場合は個人事業主等が欠格要件に該当しないことが必要です。また建設業としての誠実性を有することも要件になります。しかしこれらは現実的に建設業を営んでいく上では必要不可欠なものですので、ハードルとしてはさほど高いものではありません。 実際に新規に許可を受けたり、あるいはそれを継続していくにあたっては、経営業務管理責任者や専任技術者を継続して雇用していくことが、特に小規模企業にとってはハードルの高いものとなります。建設業許可はいうまでもなく、許可を受けている期間は継続して要件を備えている必要がありますので、要件を失った場合には許可を失うことになります。 では要件を欠いた場合の段取りについて書いていきます。 いずれかの要件を欠いた場合は、2週間以内に役所にきちんとその旨の変更届を提出しなければなりません。建設業法により、要件を欠いたまま変更届けを出さないで営業を続けた場合には罰則規定が設けられており、しかも法人の場合には併せて管理者責任も問われます。 罰則を受けた業者も廃業届を提出した業者も役所のホームページに掲載されますので、要件を欠かないような方策をとっておくことがなにより重要となってきます。人的要件を欠いた旨の変更届が出されると廃業届を提出することとなり、期間満了を経ずして建設業の許可を失います。 では、人的要件を欠いた場合の対応について具体的に見ていきましょう。まず経営業務管理責任者を欠いた場合の段取りとしては、 ①従来の経営業務管理責任者に代わる者がいる場合は、2週間以内に役所へ経営業務管理責任者証明書を提出します。 ②代わりの者がいない場合は、後任を常勤としてすぐに雇用します。この場合は必ず常勤であることと継続して雇用されること、および役員としての登記が必要となります。取締役としての登記は、退任日は辞任を届出た日であり、就任日は就任を承諾した日となります。 経営業務管理責任者としての要件は経営者としての経験年数のみとなりますので、あらかじめ見当をつけておかないとおいそれと後任は探せません。当然経営陣に加わるわけですので、今後の経営も考えての後継者を用意しておくことは必定ということになります。 では専任技術者を欠いた場合はどうでしょうか。こちらも同様に、 ①代わるものがいる場合は、2週間以内に変更届けを提出します。 ②代わりの者がいない場合は、2週間以内に常勤である有資格者を雇用することとなります。 代わりの者を雇う場合は第一義的には当該業種の国家資格者を求めることになりますが、昨今の技術者不足からは、そうそう見つかるものでもありません。かといって実務経験から雇用する場合も許可に対するハードルは高くなりますが、雇用可能性が大きく高まるものでもありません。 こちらは経営業務管理責任者よりも、一般的には退職等で欠ける可能性は高いものとなりますので、事前に技術者確保の方策を講じておくことが一層大切なものとなります。具体的な対策としては、 ①複数の技術者や、それに次ぐ経験を要する者を確保しておく。 ②自社で国家資格取得に向けた支援を行う。 ③技術者が継続して勤務できる賃金制度や社会保険制度を充実させる。 以上の対策は小規模企業にとっては簡単なことではありませんが、”他人を雇用する”以上は、制度の充実等を図ることによって人的資源を確保していくこと、これに勝るものはないのでしょう
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ビールの鮮度について
今日は前回に続いてお酒の話し、ビールについて書いてみます。昔取った杵柄ですが、意外と知られていないことですので、初めて聞かれる方にとっては知っておいて損はないウンチクを選んでみました。 まずはビールの管理についてです。ビールは言わずもがな食品です。それとあまり認識されていませんが、生ものだということです。出荷されたその日から鮮度はどんどん落ちていきます。スーパードライや一昔前のキリンビール工場のCMもあって、出来立てが一番おいしいということは多くの方に知られています。 ビールは管理の仕方にもよりますが、日々鮮度は落ちていき、まずくなっていきます。これは飲み比べていただければよくわかります。冷蔵保存されていた場合も劣化の進行は遅くなりますが、まちがっても熟成しておいしくなることはありません。ビール工場に見学に行かれると出来たてのビールが飲めますが、それは本当に格別な味です。 缶ビールにも瓶ビールにも賞味期限が書いてありますが、日本の大手ビール会社の場合ですと9ヶ月となっています。これは別に法律に決められているわけではなく、あくまでも自主基準です。一応メーカーのトークとしては、賞味期限は「おいしく飲まれる期間です」ということになっていますが、実はそんなこともないんですよ。 9ヶ月に根拠があるわけでもないですし、10ヶ月目から格段にまずくなるわけでもありません。徐々に味の劣化が始まっており、そこまでいくとかなり味覚が落ちています。日付をご覧になって、鮮度のよいビールと6ヶ月たったビールを飲み比べていただければ一目瞭然です。明らかに違いがあります。 冷蔵庫に入れているから安心というものではありません。スーパーなどはメーカーが巡回して日付の入れ替えをしていますので、今ではそんなことはあまりありませんが、一昔前は奥のビールはいつも奥のままで、日付が古くなっていく一方という場合もありました。ビールを買われる際にはくれぐれも日付を確認して、新しいものを買うようにしましょう。間違いなくそこにある日付の古いものよりおいしいです。それと奥から取られる方も多いと思いますが、これも念のために日付を確認してください。お店で熟成されたものでないことをお祈りしています。 次にビンビールの保管についてですが、ビンビールは日光の影響を避けるために茶色くコーティングされています。直射日光に当たると影響が非常に大きいからです。しかしこの効果も直射日光の威力にはかないません。直射日光の強い場所に置いておくと、ものの30分程度で劇的に味覚が劣化します。ケモノ臭といいますが、臭をかぐと、狐のようなツンとした臭が鼻をつき、とても飲めたものではなくなってしまいます。 昔ビールの学校を開催していた頃はいつもあらかじめそのようなビールを作っておき、来られた方に飲んでいただいていましたが、もし1本無駄にしても良いと思われるようでしたら、1度お試しあれ。 私もキリンのビール教室で講師をしていましたが、その頃はそのような直射日光に当てたビールや日付の経過したビール、あるいは炭酸ガスを強くしたビールや気抜けビールを、当日の生徒さん(主に飲食店の店長さんや店員さんでした)に試飲をしていただいていましたが、飲酒運転の規制が厳しくなるとともに(今では当たり前ですが)試飲も行うことはなくなり、ビール教室も役目を終えました。まあその頃はラーメン屋さんなどの飲食店にランチビールのメニュー化を勧めていた時代ですので、今考えるととんでもないですね。2000年くらいまでですかね。 あと、一度凍ってしまったビールは成分が分離してしまって2度ともとの味には戻りません。気抜けしたビールになってしまいます。短時間で缶ビールをキンキンに冷やそうとして出し忘れてしまったり、冬場に屋外でビンビールを在庫しておいたりする場合です。寒い地方は注意が必要ですね。 もうひとつ、お店で出される生ビールについてです。これは見かけたことがあるかもしれませんが、10ℓ~20ℓの業務用の大樽に詰められています。これも口を開けて数日から長くても1週間で味が悪くなります。 この大樽の場合は管理温度が大きな問題で、35度以上になると目も当てられません。開栓していなくても、より短い日数で極端に味が劣化してしまいます。気の利いたお店では大樽の上に氷をおいていますが、夏場の生ビールには注意が必要です。冷蔵庫型のビールサーバーでしたら問題はありませんが、樽の収容量が多くても2つのため、大きなお店では使用できません。 最後にジョッキの管理についてです。ビールは繊細な飲み物ですので、油系を特に嫌います。ですので、ジョッキやグラスを洗う際もよく洗剤をすすぎ流してから、フキンを使わずに自然乾燥させるのがベターです。フキンなどにも油分が付着しているからです。 ここでお店のサービスの品質管理に関する意識がひと目でわかるものがあります。それはジョッキに付いた泡です。ジョッキのビールを一口を飲み終わると、ジョッキの内側にビールの泡の輪っかができます。これはエンジェルリングと呼びますが、一口飲むごとに順番に輪っかができていきます。 これが出来る店はきちんとグラスを洗浄しているお店です。輪っかができずにだらだらと流れるように泡がついているお店は、グラス洗浄に問題があるお店です。そうなるとビールの鮮度も心配になってきますね。今度お店に行かれた際には、注意してご覧下さい。
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